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金沢21世紀美術館

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EXHIBITION展覧会

フェミニズムズ / FEMINISMS

2021年10月16日(土) -
2022年3月13日(日)

遠藤麻衣×百瀬文《Love Condition》2020年

インフォメーション

期間:
2021年10月16日(土) 〜2022年3月13日(日)
10:00~18:00(金・土曜日は20:00まで)
会場:
金沢21世紀美術館
展示室11、12、14
休場日:
月曜日(ただし11月1日、11月22日、2022年1月3日、1月10日は開場)、 11月24日(水)、12月29日(水)〜2022年1月1日(土・祝)、1月4日(火)、1月11日(火)
料金:
一般:1,200円(1,000円)
大学生:800円(600円)
小中高生:400円(300円)
65歳以上の方:1,000円

※当日観覧券販売は閉場の30分前まで
※( )内は団体料金(20名以上)及びウェブチケット料金
※本展観覧券は同時開催中の「ぎこちない会話への対応策—第三波フェミニズムの視点で」(10月16日~2022年3月13日)との共通券です。
※入場当日に限り、「コレクション展1 Inner Cosmology」(対象期間:10月16日〜11月3日)及び「コレクション展2 BLUE」(対象期間:11月20日~2022年5月8日)にもご入場いただけます。

友の会会員について:
予約不要でいつでもご入場いただけます。(ただし、当日の混雑状況により入場制限の可能性があります。)
お問い合わせ:
金沢21世紀美術館 TEL 076-220-2800

概要

1990年代以降のフェミニズムは、欧米の若い女性たちを中心にポピュラー文化と結びつき、メディアを通して広がっていきました。日本でも若い女性たちの活躍がメディアを通して紹介され、まさに「ガール・ムーブメント」の様相を呈していました。しかし日本の場合、女性たちからのマニフェストという以上に、ムーブメントがメディアに利用され、女性たちを消費していった側面があったことは否めません。1986年の男女雇用機会均等法、1999年の男女共同参画社会基本法などの法律が整い、男女平等社会が実現したかのように見えましたが、現実社会には結婚や家族という制度、異性愛という社会的規範、女性らしさ男性らしさという通念など、個人と社会の狭間に行き場のない違和感があふれていました。
2020年代の今、インターネットを介して異議を発する小さな声と声がつながり、社会が変わろうとしています。女性のためだったフェミニズムが、社会に違和感を持つあらゆる人たちの力になろうとしています。近年、フェミニズムは複数形で語られ始めました。世代や時代、所属する国家や民族、それぞれの環境や価値観によってフェミニズムの考え方や捉え方は異なります。複数形のフェミニズムが発するメッセージは、多様な考え方を認め合うことこそが社会にとって重要で必要だという視点です。本展ではアーティストたちがそれぞれのまなざしで、ジェンダーを、身体を、社会をどう捉えるのか、そしてその先に何を見ているのか、日本におけるフェミニズムの表現の一端を9名のアーティストの作品からご紹介します。

出品作家(五十音順)

青木千絵 AOKI Chie
碓井ゆい USUI Yui
遠藤麻衣 ENDO Mai
遠藤麻衣 × 百瀬文 ENDO Mai × MOMOSE Aya
風間サチコ KAZAMA Sachiko
木村了子 KIMURA Ryoko
西山美な子 NISHIYAMA Minako
森栄喜 MORI Eiki
ユゥキユキ Yu-KI YUKI

出品作家解説

青木千絵《BODY 20-1》2020
画像提供:現代美術 艸居
撮影:今村裕司

青木千絵 AOKI Chie

1981年岐阜県生まれ。潜在意識と対峙することを根底に、「BODY」シリーズを制作する。その漆の深く艶やかな鏡面の漆黒が滑らかな女性の皮膚を想起させるが、塊と融合する身体は生命を宿しているかのようで、見るものの意識を自然と漆の内側へと誘い込む。身体を介して複雑な感情を抱えながらもたくましくしなやかに生きる人間存在を表現している。主な個展に「美術の中のかたちー手で見る造形 青木千絵展 漆黒の身体」兵庫県立美術館(2017年)など。

碓井ゆい《shadow of a coin》2013-2018
個人蔵
撮影:木暮伸也

碓井ゆい USUI Yui

1980年東京都生まれ。社会で見過ごされてきた出来事や歴史について綿密なリサーチを通してひも解き、女性の手仕事とされてきた手芸や布など身近な技法や素材を用いることで関係性や批評を生み出す作品を制作する。2018年VOCA賞受賞。主な展覧会に「shadow work」小山市立車屋美術館(栃木、2016年)など。

遠藤麻衣《アイ・アム・ノット・フェミニスト!》2017/2021
ゲーテ・インスティトゥート東京にて森栄喜との結婚契約を作成
撮影:藤川琢史, 小柳多央

遠藤麻衣 ENDO Mai

1984年兵庫県生まれ。俳優・美術家として、自らの身体を通じたおしゃべりやDIY、演技といった遊戯的な芸術実践を行う。婚姻制度や性に対する規範に着目し、他者との共同制作を重ねている。主な展覧会に、「ルール?」21_21DESIGN SIGHT(東京、2021)など。2018年には、丸山美佳とクィア・フェミニズム系アートZINE「Multiple Spirits(マルスピ)」を創刊。少女文化やクィア/フェミニズム運動の影響関係をリサーチし、展覧会「When It Waxes and Wanes」(ウィーン、2019年)を開催した。

遠藤麻衣×百瀬文《Love Condition》2020

遠藤麻衣 × 百瀬文 ENDO Mai × MOMOSE Aya

百瀬文 MOMOSE Aya
1988年東京都生まれ。見る/見られる、語る/語られるといった非対称性を映像内で再考させ、身体と声の関係を問う映像やパフォーマンス作品を制作し、視覚中心に構築されてきた社会構造や規範に疑問を投げかける。近年の主な上映に「第13回恵比寿映像祭 揺動PROJECTS: Retouch Me Not」東京都写真美術館(2021年)など。

風間サチコ

左:《肺の森-LUNGENWALD》 2021
木版画(和紙、油性インク)、アクリル絵具 撮影:TAKAHASHI Kenji
©️Sachiko Kazama Courtesy of Tokyo Arts and Space

右:《肺の森-LINDENBAUM》 2021
木版画(和紙、油性インク) 撮影:TAKAHASHI Kenji
©️Sachiko Kazama Courtesy of Tokyo Arts and Space

作家蔵

風間サチコ KAZAMA Sachiko

1972年東京都生まれ。黒一色の木版画により、ネット上の言説や古書研究など独自のリサーチから現在や歴史の闇を掘り起こし、現在・過去・未来を一枚の画面に落とし込む。コミカルさと同時にシニカルな表現は、社会の当事者というよりも、アイデンティティに固執しない観察者としての意識が反映されている。「Tokyo Contemporary Art Award 2019-2021」受賞(2019年)。ニューヨーク近代美術館(アメリカ合衆国)に作品収蔵。

木村了子《Beauty of My Dish - 人魚達の宴図》2005
個人蔵

木村了子 KIMURA Ryoko

1971年京都府生まれ。東洋の美しい現代男性像を「美人画」として、異性愛者の女性の立場から恋愛や愛情、性的まなざしも含めた目線で描く。技法として伝統的な大和絵や狩野派、肉筆浮世絵などの様式を用い、現代日本画のあり方も模索する。主な展覧会に「今様–IMAYO: JAPAN’S NEW TRADITIONISTS」ホノルル美術館(アメリカ合衆国、2016年)、松濤美術館ほか(東京、2017年)。

西山美なコ《♡ときめきエリカのテレポンクラブ♡》1992
撮影:西村浩一

西山美なコ NISHIYAMA Minako

1965年兵庫県生まれ。90年代前半よりピンクやかわいい、はかなさといった少女文化の表象を誇張することによって、日本文化に潜むジェンダーと消費の関係性をあらわにする。主な展覧会に「広瀬光治と西山美なコの“ニットカフェ・イン・マイルーム”」 金沢21世紀美術館(石川、2009年)など。金沢21世紀美術館コレクション作家。

森栄喜《Untitled》「Family Regained」シリーズより 2017
© Eiki Mori, Courtesy of KEN NAKAHASHI

森栄喜 MORI Eiki

1976年石川県生まれ。セクシュアリティや性差を主題に写真、映像、パフォーマンス、文章等、様々な形態で作品を発表する。現代の家族に対する自身の問いを、観察と参与を通して可視化し、社会的問いとして繊細で軽やかな描写で還元していく。2014年木村伊兵衛賞受賞。「シボレス|破れたカーディガンの穴から海原を覗く」KEN NAKAHASHI(東京、2020年)など。

ユゥキユキ《「あなたのために、」》2020

ユゥキユキ Yu-KI YUKI

静岡県出身。コスプレ、アイドル、BLなどのオタクカルチャーに関わりながら、自分と社会、虚構や現実といった境界領域に存在するフィルター「欲望の受け皿」に着目し、閉塞された二者関係の問い直しや解体を試みる。第21回岡本太郎現代芸術賞特別賞(2018年)。主な展覧会に「彼女たちは歌う」東京藝術大学美術館陳列館(東京、2020年)など。

主催/ほか

主催:
金沢21世紀美術館[公益財団法人金沢芸術創造財団]