「すべてのものとダンスを踊って―共感のエコロジー」展

時間と場所を紡ぐ、共感のエコロジー

2025年2月6日(木)

インフォメーション

期間:

2025年2月6日(木)
17:30〜19:30 (17:00 開場)

会場:

金沢21世紀美術館 シアター21

料金:

一般:3,000円 / 学生:500円

定員:

100名(事前予約制)

登壇者:
第1部
ロバート キャンベル
第2部 トークセッション
パネリスト 長谷川祐子、奥山純一、吉田泰之、ロバート キャンベル
モデレーター 藤吉 雅春

お問い合わせ:

金沢21世紀美術館 学芸課
TEL 076-220-2801

概要

能登半島地震は大きな被害をもたらしましたが、そこから復興を目指す過程で、単なる復元を超えた新たな創造の営みが生まれています。このイベントでは、震災が契機となり生まれた革新的な取り組みを紹介し、未来へつなぐ可能性を共に考えます。
現在、金沢21世紀美術館で開催中の「すべてのものとダンスを踊って ー共感のエコロジーー」では、CACLが震災後に起こした活動「Rediscover Project」を紹介しています。これは、輪島塗/九谷焼/珠洲焼など、お互いに被害を受けた工芸が、その技術を組み合わせて新たな工芸が生まれようとしています。これらの活動は、職人たちに新たな仕事の場を提供するだけでなく、クラフトマンシップへの敬意と連携の重要性を再確認するものです。
また、能登半島地震による被害を受けた酒蔵が、全国の酒蔵と協力して生み出した「クラフトサケ」の取り組み、「#能登の酒を止めるな!」も注目されています。クラウドファンディングで多くの支援を受けたこのプロジェクトは、伝統と創造が融合した新しい価値を生み出しました。
震災から1年が経過した今、こうした新たな創造の芽吹きを紹介しつつ、伝統と現代を結びつける時間、そして能登から全国、さらには世界へとつながる場所、それぞれを紡ぐ新たなエコロジー(生態系)について、被災地を見て歩く活動を続けているロバート キャンベル氏を招き、ともに語り合います。

スケジュール

  • 17:00 開場(受付)
    17:30-18:20 第1部 ロバート キャンベル
    「壊れたものが遠くへゆかないように~災害における再生と継承について~」
    18:20-18:30(休憩)
    18:30-19:30 第2部 トークセッション
    「創る、つなげる:能登半島地震から」
    モデレーター:藤吉 雅春(Forbes JAPAN 編集長)
    パネリスト :ロバート キャンベル
           奥山純一(CACL)
           吉田泰之(能登の酒を止めるな!)
           長谷川祐子(金沢21世紀美術館館長)

登壇者プロフィール

  • モデレーター:藤吉 雅春(リンクタイズ株式会社 取締役)

    リンクタイズ株式会社 取締役
    Forbes JAPAN 編集長。著書『福井モデル - 未来は地方から始まる』(文藝春秋)は2015年、新潮ドキュメント賞最終候補作になった。2016年には韓国語版が発売され、韓国オーマイニュースの書評委員が選ぶ「2016年の本」で1位に。2017年、韓国出版文化振興院が大学生に推薦する20冊に選ばれた。他に『ビジネス大変身! ポスト資本主義11社の決断』(文藝春秋)や最新刊に『未来を「編集」する  シンクタンクAPIの実験』(実業之日本社)がある。

  • ロバート キャンベル

    日本文学研究者。早稲田大学特命教授、早稲田大学国際文学館(村上春樹ライブラリー)顧問、2025 年日本国際博覧会協会 理事、東京大学名誉教授。
    ニューヨーク市出身。専門は江戸・明治時代の文学、特に江戸中期から明治の漢文学、芸術、思想などに関する研究を行う。 主な編著に『戦争語彙集』(岩波書店)、『よむうつわ』(淡交社)、『日本古典と感染症』(角川ソフィア文庫、編)、『井上陽水英訳詞集』(講談社)、『東京百年物語』(岩波文庫)等がある。

  • 奥山 純一(株式会社CACL 代表取締役)

    株式会社CACL 代表取締役
    Rediscover project 実行委員長
    2023年伝統工芸と障害福祉事業を掛け合わせた事業を行う (株)CACLを創設。九谷焼がさかんな石川県能美市に拠点を置き活動開始。
    2024 年元日に発生した能登半島地震によって破損した九谷焼をつなぐことで、被災した輪島塗職人の仕事を創出し、CACL内に仮設工房を設置。
    現在は復興のフェーズから「真の多様性を再発見すること」を目的としたRediscover projectへと発展させ活動中。

  • 吉田 泰之(株式会社 吉田酒造店・代表取締役社長)

    「手取川」「吉田蔵u」醸造元の吉田酒造店7代目。
    「地酒本来の姿に立ち戻った、ミライに繋ぐ酒造り」をテーマに、モダン山廃で造る地酒の再構築と並行してソーラーシェアリングの導入や白山手取川ユネスコ世界ジオパークと共に白山を守る活動も行っている。
    2024年からは能登半島地震で被害を受けた酒蔵の支援活動として「能登の酒を止めるな!」プロジェクトを始動。

  • 長谷川 祐子(金沢21世紀美術館・館長)

    キュレーター、美術評論家/ 総合地球環境学研究所客員教授/国際文化会館アートデザイン部門プログラムデイレクター/犬島「家プロジェクト」アーティスティック・ディレクター
    京都大学法学部卒業。東京藝術大学美術研究科修士課程修了。
    ロシア、トルコにおけるビエンナーレや、フランスで「ジャパノラマ:1970年以降の日本の現代アートの新しいヴィジョン」、「ジャポニスム 2018:深みへ―日本の美意識を求めて―」などの国際展を企画。2010年よりエコロジーとアートの関係を調査し、キュレーション実践に反映する。2024年「森の芸術祭 晴れの国・岡山」にてアートディレクターを務める。著書に、『キュレーション 知と感性を揺さぶる力』(集英社)、『ジャパノラマ―1970年以降の日本の現代アート』(水声社)『新しいエコロジーとアート 「まごつき期」としての人新世』(以文社)など。

関連リンク

クレジット

主催:

金沢21世紀美術館

メディアパートナー:
Forbes JAPAN SALON

企画協力:

株式会社CACL(カクル)