フォーラム・アール 〜これからを話そう vol.3

藤原辰史×黒沢聖覇「21世紀の縁食空間ーこれからの「食」とアート」

2023年1月21日(土)

インフォメーション

期間:

2023年1月21日(土)
14:00〜16:00(開場13:45)

会場:

金沢21世紀美術館 シアター21
※レクチャーホールから会場が変更になりました。

定員:

120名

参加費:

無料

お問い合わせ:

金沢21世紀美術館 交流課
TEL 076-220-2811
(火〜日、祝日10:00〜18:00)

概要

フォーラムアールでは様々な分野の専門家をお迎えし、世界にある「今」への新しい視点や考え方を学びます。各回で美術館の専門スタッフが聞き手となり、みなさんとともに「少し先の未来」との向き合い方を考える、のびやかな学びと語らいの場を目指します。科学技術の進歩が社会を変化させ続ける中、また地球環境や社会システムの更新などに対応すべく、私たちはあらゆる分野で協調して対応しなければなりません。各回のトークを通じて、変化を理解し、仕組みや態度を調整/更新していく学びの機会としたいと思います。

コロナウィルスによるグローバル・パンデミックを経て、私たちの食のあり方は大きく変容しました。感染対策としてもっとも槍玉に挙がったのは、まさに私たちの身体と直接的に関わる食でした。またアート表現においても「食」はいま大きな関心を呼んでいます。このレクチャーでは、食や農についての思想を研究する藤原辰史氏をお呼びし、パンデミックを経たこれからの「食」と私たちはどのように向き合っていくべきかを、歴史やアートの実践をもとに紐解いていきます。

企画趣旨

  • 食の分断や孤食が社会一般に浸透しつつあるなか、パンデミックの背景には、農業や畜産業が生み出した環境破壊によって、野生動物への接触や家畜を媒介とした感染が増えていることがあると指摘されています。科学技術の進歩によって、農作物や食肉などの生産現場と食べることが切り離されてきた結果、私たちひとりひとりの毎日の「食」が、世界規模で起こるさまざまな社会問題や環境問題を引き起こしているとも言われています。このような時代において、食や農についての思想を研究する藤原辰史氏は、孤食か共食か、という二者択一にとらわれない「縁食」という新たな言葉を提示しています。本レクチャーは、私たちの食を支配する経済至上主義のなか、「縁食空間×アート」という切り口を通して、袋小路に陥っている私たちの食の未来を美術館という場所から考えます。

申込方法

  • 12月21日(水)10:00より受付開始
    下記お申し込みフォームより、必要事項を記入の上お申し込みください。

    WEB申し込みフォーム

講師プロフィール

  • 藤原辰史(ふじはら たつし)

    京都大学人文科学研究所 准教授。1976年生まれ。専門は農業史、食の思想史。2006年『ナチス・ドイツの有機農業』で日本ドイツ学会奨励賞、2013年『ナチスのキッチン』で河合隼雄学芸賞、2019年日本学術振興会賞、同年『給食の歴史』で辻静雄食文化賞、『分解の哲学』でサントリー学芸賞を受賞。『カブラの冬』『稲の大東亜共栄圏』『食べること考えること』『トラクターの世界史』『食べるとはどういうことか』ほか著書多数。

企画・聞き手プロフィール

  • 黒沢聖覇(くろさわ・せいは)

    金沢21世紀美術館アシスタントキュレーター。新しいエコロジー観と近現代美術の関係に関心を持つ。主な展覧会に、タイランドビエンナーレ・コラート2021(ナコンラチャシマ県各地)コ・キュレーター、「ZERO IS INFINITY 『ゼロ』と草間彌生」(草間彌生美術館、東京)、第7回モスクワビエンナーレ「Clouds⇆Forests」(トレチャコフ美術館新館、モスクワ)アシスタントキュレーターなど。

シリーズ

クレジット

主催:

金沢21世紀美術館[公益財団法人金沢芸術創造財団]