期間:
2016年12月10日(土)
14:00〜15:30
2016年12月10日(土)
14:00〜15:30
金沢21世紀美術館 レクチャーホール
無料
80名
金沢21世紀美術館 学芸課
TEL 076-220-2801
トーマス・ルフ展の開幕を記念してルフ本人によるアーティスト・トークを実施します。聞き手をつとめるのは、同展を担当した2人のキュレーター、増田玲(東京国立近代美術館主任研究員)と中田耕市(金沢21世紀美術館)、及び同展のアート・ディレクションを担当し、グラフィック、カタログ、サインなどを手がけたデザイナーの田中義久。本展に関わったそれぞれの立場からルフに問いを投げかけます。
写真に対する既成概念に揺さぶりをかけ、「写真とは何か」を問いかけ続けるルフの作品にはどのようなアプローチが可能なのか、自身が語る言葉はその手がかりとなることでしょう。
講師:トーマス・ルフ
聞き手:増田玲(東京国立近代美術館主任研究員)
田中義久(本展アートディレクター)
中田耕市(当館キュレーター)
※逐次通訳付き
定員に達した為、申し込み受付を終了させていただきました。
※10日13時より、会場入口前でキャンセル待ちの受付を行います。キャンセルの席が出ない場合もございますので、ご了承ください。
1958年、ドイツ、ツェル・アム・ハルマースバッハ生まれ。
1977年から85年までデュッセルドルフ芸術アカデミーでベルント&ベラ・ベッヒャー夫妻のもとで写真を学び、ドイツ人家庭の典型的な室内風景を撮り続けた「Interieurs(室内)」シリーズを皮切りに、友人たちの肖像を巨大なサイズに引き伸ばした「Porträts(ポートレート)」で大きな注目を集めました。以来、建築、都市風景、ヌード、天体などさまざまなテーマで作品を制作し、明確なコンセプトに基づいたシリーズとして展開しています。
1990年代以降は写真作品にデジタル処理を導入するとともに、インターネット上に氾濫する画像にマニピュレーションを加えた「nudes」、「jpeg」といったシリーズ、あるいは探査機がとらえた火星などの天文写真に加工を施す「cassini」「ma.r.s.」など、他者が撮影した写真を素材としてイメージそのものの再構築を試みます。このようにルフは一貫して写真というメディアの特性である情報性と表現性への検証を通じて、私たちが抱いている写真に対する既成概念に揺さぶりをかけ続けてきました。また、教育者としても2000年にデュッセルドルフ芸術アカデミーの教授に就任し2006年まで教鞭をとりました。
展覧会ではドクメンタ9(1992年)、ヴェネツィア・ビエンナーレ(1995年)など国際展への参加をはじめ、2001年から04年にかけてヨーロッパを巡回した回顧展や2012年のハウス・デア・クンスト(ミュンヘン)での大規模な個展を開催するなど、今日に至るまで世界各国での展覧会が開催され、現代ドイツを代表する写真家として活躍しています。
金沢21世紀美術館[公益財団法人金沢芸術創造財団]