期間:
2019年11月23日(土・祝)、11月24日(日)
2019年11月23日(土・祝)、11月24日(日)
金沢21世紀美術館 シアター21
●1回鑑賞券
一般:500円
大学生以下:300円
※大学生以下の方は要学生証提示
●フリーパス
一般:2,000円
大学生以下:1,200円
※フリーパスは限定50枚・前売販売のみ
●窓口販売
金沢21世紀美術館 ミュージアム・ショップ
Tel 076-236-6072(日、火〜木 10:00〜18:30、金・土 10:00〜20:30)
●Web予約 ※フリーパスのみ
Web申込フォームはこちら
●当日券
10:30よりシアター21前受付にて1回鑑賞券を販売します。
※フリーパスは前売販売のみ
未就学児の入場はご遠慮願います。館内の託児室をご利用ください。
有料・要申込み Tel 076-220-2815
金沢21世紀美術館 交流課
TEL 076-220-2811
その時、人は悪になる―
黒澤明監督作品「羅生門」でデビューし、日本映画史に残る作品を数多く生み出した名脚本家・橋本忍。 その緻密な構成の脚本は、社会と、そこで生きる人間たちの持つ矛盾や業を暴き出します。今回は橋本忍が脚本を担った5作品を2日に分けて上映します。 1日目は今年生誕110周年となる松本清張原作の映画を3作品、2日目は黒澤明を含む5名が共同で執筆した「悪い奴ほどよく眠る」と、不朽の名作「白い巨塔」。 両日、全作、お楽しみください。(まるびぃ シネマ・パラダイス! 運営メンバー 一同)
● Twitter:@maru_cinema_pa
● Facebook:@marubicinema
●11月23日(土・祝)
11:00〜12:35 ゼロの焦点
13:30〜15:05 黒い画集 あるサラリーマンの証言
15:30〜17:26 張込み
17:45〜19:30 関連トーク[1]ドキュメント「張込み」―清張映画にかけた男たち
●11月24日(日)
11:00〜13:31 悪い奴ほどよく眠る
14:30〜17:00 白い巨塔
17:15〜19:00 関連トーク[2] もっと、橋本忍。
※定員100名(各回入替制・全席自由)各回10分前開場
※優先入場特典あり(フリーパスか金沢21世紀美術館友の会会員証を提示の方)。開場時間までにお集まりください。
※関連トークは参加無料。ただし1回鑑賞券かフリーパスの提示が必要。
1918年兵庫県生まれ。
脚本家、映画監督。脚本を担当した主な代表作として、「生きる」、「七人の侍」、「張込み」、「私は貝になりたい」、「ゼロの焦点」、「切腹」、「霧の旗」、「白い巨塔」、「上意討ち」、「日本のいちばん長い日」、「日本沈没」などが挙げられる。1973年に橋本プロダクションを設立し、「砂の器」や「八甲田山」を制作して大ヒットする。
2018年東京都にて逝去。
日時:11月23日(土・祝) 17:45〜19:30
会場:シアター21
料金:無料 (ただし1回鑑賞券かフリーパスの提示が必要)
「ロケヲチユウシシ イマスグ キキヨウセヨ」。
野村芳太郎監督に松竹本社から連日届く電報……。佐賀県出身の映画評論家・西村雄一郎氏を迎え、実家の老舗旅館「松川屋」が「張込み」のロケ隊宿舎となった思い出話などを交えつつ、名画が生まれる製作過程についてお話しいただきます。
ゲスト:西村雄一郎(にしむらゆういちろう)
1951年生まれ。5歳の時、実家が「張込み」ロケ隊の宿舎となり、映画に目覚める。早稲田大学演劇科を卒業後、「キネマ旬報」パリ駐在員。主な著作は「黒澤明 音と映像」「清張映画にかけた男たち」「一人でもできる映画の撮り方」など多数。2020年1月からNHK第2放送の「ラジオカルチャー」で映画の講座を担当。
日時:11月24日(日) 17:15〜19:00
会場:シアター21
料金:無料 (ただし1回鑑賞券かフリーパスの提示が必要)
橋本忍へのインタビュー経験もある村井淳志氏を迎え、今回上映する5作品に留まらない「脚本家・橋本忍」の魅力についてお話しいただきます。また映画祭のフィナーレとして、来場者や運営メンバーも加わり、鑑賞した作品を中心とする感想交換の時間も設けます。
ゲスト:村井淳志(むらいあつし)
1958年生まれ。名古屋市出身。金沢大学学校教育学類教授(現在、人間社会学域長)。専門は社会科教育論。著書に「脚本家 橋本忍の世界」(集英社新書、2005年)のほか、「学力から意味へ」「『いのち』を食べる私たち」「勘定奉行 荻原重秀の生涯」など。
● 上映作品の原作本やパンフレットの古本販売を実施します。
(あうん堂、オヨヨ書林 シンタテマチ店・せせらぎ通り店)
● コーヒー、マフィンなどの焼き菓子を販売します。
(one one otta)
会場:シアター21前
日時:11月23日(土・祝) 11:00
1961年/松竹/白黒/スタンダード/モノラル/95分
原作 松本清張
脚本 橋本忍、山田洋次
監督 野村芳太郎
出演 久我美子、高千穂ひづる、有馬稲子、南原宏治ほか
【あらすじ】
広告会社に勤める夫の憲一(南原宏治)は、新婚7日目に金沢へ出張し消息を絶つ。不信に思った新妻の禎子(久我美子)は夫憲一の行方を追い金沢へ。ようやく手がかりを掴んだ時、関係者がつぎつぎに殺されてゆく……。
【ここがオススメ!】
「タイトルがかっこいい」「崖のシーンは火サスの原型」「夫の知らない一面を暴く」等々。これらはたしかに本映画の見どころだ。ただ石川県民にとっては最も重要な点が別にある。それは……、「「「フィクションと現実が混ざり合う感覚に襲われる!」」」……これを味わうことができるのは、あなたたちだけ!!(髙峰稜太)
日時:11月23日(土・祝) 13:30
1960年/東宝/白黒/シネマスコープ/モノラル/95分
原作 松本清張
脚本 橋本忍
監督 堀川弘通
出演 小林桂樹、原知佐子、平田昭彦、西村晃ほか
【あらすじ】
中堅企業の課長を務め順風満帆な日々を送るサラリーマン石野(小林桂樹)は部下の女性と不倫関係に位置している。ある日、自宅の隣に住む保険外交員の杉山(織田政雄)が逮捕され、彼はアリバイを立証するよう証言を求められるが、不倫がばれることを拒み葛藤する……。
【ここがオススメ!】
脚本がとにかく面白い。石野が、どの道を選んでも“正しい白”にはなれないことを知りながらも、容赦無く進む物語の中で、決断せざるを得ない状況まで追い詰められていく流れは圧巻。その背景には、複数の出来事を自然に重ね合わせる橋本忍の見事な発想力と技巧がある。緊迫感や恐怖がビシバシ伝わってくる作品。(山下真衣子)
日時:11月23日(土・祝) 15:30
1958年/松竹(大船)/白黒/シネマスコープ/モノラル/116分
原作 松本清張
脚本 橋本忍
監督 野村芳太郎
出演 大木実、宮口精二、高峰秀子、田村高廣ほか
【あらすじ】
東京で起きた殺人事件の犯人石井(田村高広)を追って、新米刑事柚木(大木実)とベテラン刑事下岡(宮口精二)は佐賀県に向かう。張り込み先の宿の向かいの家は石井が3年前に別れた恋人、横川さだ子(高峰秀子)の嫁ぎ先であった……。
【ここがオススメ!】
淡々とした日々が過ぎていくからこそ、変化がやってきたときの興奮はたまらない。主人公らは、その代り映えのしない日常からは犯人への手掛かりがつかめない。だが突然物語は緊張感をもって動き始め、その正体が徐々に明らかになっていく展開は手に汗握る。第三者の視点でも、主人公と自身を重ね合わせても楽しめる作品だ。(網谷有里子)
日時:11月24日(日) 11:00
1960年/東宝=黒沢プロダクション/白黒/シネマスコープ/モノラル/151分
脚本・監督・製作 黒澤明
脚本 小国英雄、久坂栄二郎、菊島隆三、橋本忍
出演 三船敏郎、森雅之、香川京子、三橋達也ほか
【あらすじ】
日本未利用土地開発公団の副総裁の娘と秘書の披露宴。公団の課長補佐が汚職関与の疑惑で逮捕されたばかりでものものしい雰囲気の中、運ばれてきた入刀用ケーキは、公団のビルをかたどっており、7階の窓には赤いバラの花が刺さっていた。それは5年前公団の課長補佐が飛び降り自殺した窓であった……。
【ここがオススメ!】
推しポイントは、三船敏郎のかっこよさ!それ以外に考えられない!!というのは半分冗談、半分真剣。白黒映画ならではの陰影の使い方が、ひとつのカットとして見ればアート、ストーリー全体では主題に関する伏線になっていて、見応えがある。ミステリーであり、三船ファンのためのラブロマンスでもあるのだ。(木村栞緒)
日時:11月24日(日) 14:30
1966年/大映(東京)/白黒/シネマスコープ/モノラル/150分
原作 山﨑豊子
脚本 橋本忍
監督 山本薩夫
出演 田宮二郎、東野英治郎、田村高廣、小沢栄太郎ほか
【あらすじ】
浪速大学医学部に属する医者、財前五郎(田宮二郎)は腕は確かだが、野心家である。ある日、次期教授の座をかけた後任選挙が行われ、彼は教授になるためにあらゆる手を使うが、次第に彼の人間性が変化してゆく……。
【ここがオススメ!】
凄腕外科医・財前五郎が、教授の座を巡ってライバルたちと激しい戦いを繰り広げる。賄賂、コネ、忖度、あらゆる不正が起こる選挙戦は刺激的な展開の連続。名誉や権力への狂信的とも言える渇望と、その代償。家族や同僚ら、彼の熱意に浮かされていく周囲の人間模様にも注目。日本映画史に残るダークヒーロー・財前五郎の人生を目に焼き付けよ。(髙峰稜太)
地元の学生を中心とする10代後半から20代半ばの映画に魅せられた若いデジタル世代が、趣向を凝らす映画祭です。映画史に残る名作をフィルムで上映することを通して技術の継承にも取り組み、映画で金沢を盛り上げることを目的としています。
vol.1(2014) 白黒からカラーまで…フィルム、綺麗。
vol.2(2015) ニッポン★喜劇 ハードコア〜笑いのむこうがわ〜
vol.3(2016) アイ色のシンデレラ〜フィルムにこぼれる宝石たち〜
vol.4(2017) ニッポンカゲキ 歌って踊ってる場合ですよ!!
vol.5(2018) 成瀬巳喜男 特集 〜日常はあなたを離さない〜
フィルム映画は、表現できる色の多さが魅力。また良い状態でオリジナルフィルムが保存されれば、新しい映像企画が出ても、常に最高画質で出力することが可能と言われています。
現在ではデジタル映画が一般的となっており、フィルム映画を上映する映画館は日本全国で既に100を切ったと言われています。「大画面で見る初めてのフィルム映画が、今回上映する5作品だった」という運営メンバーも……。
10月に行った映写ワークショップでは、本物のフィルムに触れ、その難しさに悪戦苦闘。とても貴重な経験でした。(髙峰稜太)
まるびぃ シネマ・パラダイス!実行委員会
金沢21世紀美術館[公益財団法人金沢芸術創造財団]
文化庁
国立映画アーカイブ
木下グループ
有限会社シネモンド
株式会社オーエムシー
あうん堂
オヨヨ書林 シンタテマチ店・せせらぎ通り店
one one otta
2019年度優秀映画鑑賞推進事業