アペルト18 顧剣亨 陰/残像

2023年4月8日(土)〜9月18日(月・祝)

インフォメーション

期間:

2023年4月8日(土)〜9月18日(月・祝)
10:00〜18:00(金・土曜日は20:00まで)

会場:

金沢21世紀美術館 長期インスタレーションルーム

料金:

無料

休場日:

月曜日(ただし7月17日、9月18日は開場)、5月14日(日)、7月18日(火)

お問い合わせ:

金沢21世紀美術館 TEL 076-220-2800

顧剣亨(こ・けんりょう)は「デジタルウィービング」という複数の写真をピクセルごとに編み込む独自の手法によって、まるで織物のような質感を持つ写真作品を生み出し、イメージの背後に潜在している文脈を表現します。本展では、中国・福建省の原始林などの世界各地の森を高解像度カメラで撮影した大型の新作シリーズを紹介します。その大きさゆえにイメージの全体を「平面」というフレームのなかに圧縮・縮小してしまうことなく、鑑賞者の目線の活発な動きを誘発し、森の陰影が持つ亡霊のようなざわめきや畏怖の感覚を呼び起こします。同時に、複数のイメージを手作業で縦・横 1列ずつのピクセルを反復して編み込んでいく特徴的な手法によって、作家の意図を超えた無意識的な揺らぎが生じ、地球が生み出した自然のスケールの時空間が複雑な形で閉じ込められます。顧の作品は、私たちが共通してもっている惑星的な記憶に刺激を与え、森の持つ多時間性・多言語性・多場所性を残像のように脳裏に刻むことによって、ますます加速する大量の視覚情報の中で麻痺している現代の鑑賞者の感性に変化をもたらすでしょう。

関連プログラム

アーティスト・トーク

日時:2023 年 4月8日(土) 14:00〜16:00(13:30受付開始・開場)
場所:金沢 21世紀美術館 レクチャーホール(予定)
料金:無料
定員:90名(先着順・要事前予約、当日受付可)
予約方法:3月28日(火) 10:00〜WEBお申し込みフォームより予約受付開始

キュレーターによるギャラリー・トーク

日時:2023年5月27日(土)14:00〜14:30頃
   2023年6月10日(土)14:00〜14:30頃 (美術奨励の日:毎月第二土曜日)
会場:金沢21世紀美術館 長期インスタレーションルーム
受付:長期インスタレーションルーム内
定員:なし *当日受付
参加費:無料

作家プロフィール

  • Photo: Yosuke Kamiyama

    顧剣亨(こ・けんりょう)

    1994年京都生まれ、上海育ち。京都芸術大学(元京都造形芸術大学)現代美術・写真コース卒業。大学在学中にフランス・アルル国立高等写真美術学校へ留学。現在、京都を拠点に活動中。
    移動することで得られる自身の身体感覚を、風景が蓄積する一つのフィールドと捉え、そこから収集された情報を変換・再構成する装置として写真を拡張的に用いています。
    主な個展に「A PART OF THERE IS HERE」(YUKIKOMIZUTANI GALLERY/東京/2021)、「15972 Sampling」(SFERA/京都 /KYOTOGRAPHIE 2019)、「Utopia」(GALLERY WATER/東京/TOKYOGRAPHIE 2018)、「霧霾| Wu-Mai」(ワコールスタディホール京都ギャラリー/京都/2018)、「Utopia」(元淳風小学校/京都/2018)など。主な受賞歴に「KG + Award 2018」グランプリ、「sanwacompany Art Award / Art in The House 2019」グランプリ。

「アペルト」 シリーズとは

  • 「アペルト」は、若手作家を中心に個展形式で紹介する展覧会のシリーズです。金沢21世紀美術館は世界の「現在」とともに生きる美術館として、今まさに起こりつつある新しい動向に目を向けています。作家とキュレーターが作品発表の機会を共に創出し、未来の創造への橋渡しをします。国籍や表現方法を問わず、個展開催に十分な制作意欲を持ち、アペルト実施以後のさらなる飛躍が期待できる作家を紹介していくものです。
    ※「アペルト(aperto)」は、イタリア語で『開くこと』の意味。

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クレジット

主催:

金沢21世紀美術館[公益財団法人金沢芸術創造財団]