期間:
2017年11月25日(土) - 2018年3月11日(日)
10:00〜18:00(金・土曜日は20:00まで)
2017年11月25日(土) - 2018年3月11日(日)
10:00〜18:00(金・土曜日は20:00まで)
金沢21世紀美術館
展示室 7〜14
■本展観覧券
一般=1,000円(800円)
大学生=800円(600円)
小中高生=400円(300円)
65歳以上の方=800円
※( )内は団体料金(20名以上)及び前売りチケット料金
◯チケットぴあ
TEL: 0570-02-9999
Pコード: 768-702
◯ローチケHMV
TEL: 0570-000-777
Lコード:53934
販売期間:2017年10月10日(火)〜2018年3月11日(日)まで
月曜日(ただし1月8日、2月12日は開場)、12月29日(金)〜1月1日(月)、1月9日(火)、2月13日(火)
金沢21世紀美術館 TEL 076-220-2800
ジャネット・カーディフ&ジョージ・ビュレス・ミラーは、高度な音響・メディア技術と独創的な造形を駆使して、「聞く」「見る」といった複合的な知覚経験を伴う独特な世界を創り出します。いったん、彼らの作品世界に足を踏み入れると、まるで魔法にかけられたかのように、見えないものが見え、聞こえない音が聞こえるかのように、一瞬で現実を飛び越えて彼らの物語に没入してしまいます。
本展では日本初公開作品となる8点のインスタレーションをご紹介します。一つひとつの展示室が独立した、ユニークな構造を持つ金沢21世紀美術館の空間を生かし、ひとつの展示室でひとつの作品を展示していますが、全体は作品ごとに違う物語が共鳴するように展開しています。つくり込まれた作品の細部に至るまで、見て聞く楽しみは尽きることがありません。知覚や価値観を揺さぶられながら、次々と現れる物語の世界をゆっくりとお楽しみください。世界的に高い評価を得ているジャネット・カーディフ&ジョージ・ビュレス・ミラーの作品世界を余すこと無く体験できる、絶好の機会となることでしょう。
日時:2017年11月26日(日) 14:00〜16:00
会場:金沢21世紀美術館地下1階 シアター21
料金:無料
定員:130名
申込方法:事前申し込みの受付は終了しました。
当日受付の方は、13:30分からシアター21前で
整理を配布致します。(先着順)
※逐次通訳付
ジャネット・カーディフ
1957年 オンタリオ州ブリュッセルズ(カナダ)生まれ
ジョージ・ビュレス・ミラー
1960年 アルバータ州ヴェグレヴィル(カナダ)生まれ
1995年頃から共同制作を始め、カナタ・ブリティッシュコロンビア州グリンドロッドを拠点に活動。第49回ヴェネチア・ビエンナーレのカナダ館代表として特別賞、第4回ベネッセ賞(2001)を受賞。ドクメンタ13(2012)など国際展にも多数参加している。日本国内では横浜トリエンナーレ(2005)のほか、第1回恵比寿映像祭(2009)、越後妻有アートトリエンナーレ(2009)、瀬戸内国際芸術祭(2010)、あいちトリエンナーレ2013などに参加。メゾンエルメスにて個展も開催された(2009)。国内に常設されている作品には、《ストーム・ハウス》(2010)、《Dreaming Naoshima》(2016)(ともにベネッセアートサイト直島)がある。
ロンドンのナショナルギャラリーで2015年に開催された展覧会「サウンドスケープ」において、ヴェネチア・ルネッサンスの画家アントネロ・ダ・メッシーナが1475年に描いた、同館所蔵の絵画《書斎の聖ヒエロニムス》をもとに、カーディフ&ミラーは本作《アントネロとの対話》を制作した。これはメッシーナの絵画の創作過程とそこに描かれた建物の空間について、3次元の建築模型で再構成することによって理解しようとする試みである。顎を木製のバーの上に載せて建物の正面にあるアーチ越しに眺めると、鑑賞者は画家が立っていたであろう場所と同じ位置から、そのシーンを目にすることができる。(テキスト:ジャネット・カーディフ)
ビデオクリップ
メガホンから発せられる男の声は、架空の舞台の登場人物を装う。自分のレコードコレクションの中からオペラを選び、そのレコードをかけながら、彼はある悲劇的な物語を語り始める。これは彼のもとを去った女性を巡る、彼自身の葛藤についての物語であり、自身の苦痛についてのオペラを自分のためにつくったことがわかる。彼はつぶやく。車と電車の衝突事故で彼女と彼女の恋人が死んでしまったと。そして、あなたは聞く。苦悩に苛まれながらうめく彼の声を。
彼の最後の台詞「音楽は何も変えない。しかし、音楽は彼には理解できない方法で彼を助ける。結局のところ、それがオペラなんだ。すべての人が最後には死ぬ。」
自分の苦痛や罪悪感、そして悔恨に折り合いをつけながら、最後に彼は自身のロックオペラの中でスターになる。
(テキスト:ジャネット・カーディフ)
ビデオクリップ
小さな部屋のためのオペラ 台本
展示室に置かれた1台の古いキャンピングトレーラー。その中をのぞき込むとマリオネットたちの小さな世界が広がっている。音楽を奏でそれに合わせて踊りだすマリオネットや動物たち。トレーラー内で眠っている女性の夢の世界を、その夢の住民が書き記し、さらにその夢を再現しているという入れ子の作品でもある。見る私たちもまた彼女の夢の中で世界をふかんしているかのような不思議な雰囲気に包まれる。
ビデオクリップ
1940年代に製造され、各地のカーニバルに巡業したであろうアンティークのメリーゴーランド。馬やキリン、鹿といったさまざまな木製の動物たちがまぶしい光を浴びながら回転する。動物の口に取り付けられたスピーカーからは奇妙な音が流れ、天蓋につるされている古いマネキンは、天使のように宙を舞っている。悪夢や狂気の世界に引きずり込まれるような不気味なカーニバルの光景である。
ビデオクリップ
カーディフが呼びかける。「こんにちは、遅くなってごめんなさい。さあ、カーテンの真ん中を開けて中に入って、座りましょう。」
流れる曲についてのカーディフのコメントの後、ある探偵の物語があなたを巻き込みながら進行していくことに気づく。何か予定と違うことが起こり、あなたにそれを解決するよう言い残してカーディフは立ち去る。
最後にミラーがこう語る。「この劇場が古びてボロボロになったころ、屋根は雨漏りし、ネズミが瓦礫の中を走り回るようになったころ……。あなたはここに帰ってきて、この箱の中に座り、彼女のパフォーマンスを、そしてあの夜、うまくいかなかったすべてのことを思い出すだろう。」
(テキスト:ジャネット・カーディフ)
2014年から15年にかけてARoSオーフス美術館(デンマーク・オーフス)で開催された彼らの個展に際し刊行された書籍をベースに、当館での出品作品を加え改版した日本語版。日本国内では初となる彼らのモノグラフです。作品画像や彼らの制作や生活の様子を捉えた多数の写真のほか、アーティスト本人のコメントやキュレーター・Maria Kappel Blegvadの論考、さらには彼らの活動や作品、その背景に関連するキーワードを辞典形式で収録しています。
発行元:青幻舎
発行日:2017年11月25日
価格:2,500円(税別)
仕様:23×16.5cm/202ページ/上製本
【ギャラリー7】
Conversation with Antonello
《アントネロとの対話》2015
Materials: mixed media installation with scale model, diorama, audio and lighting
Duration: 14 minute loop
Vocalist: Bernhard Landauer
Composition: Vergine Bella, Guillaume DuFay (1397-1474)
Tonmeister: Titus Manderlechner
Additional background painting: David Janzen
Collection of the Vancouver Art Gallery, Gift of the artists
【ギャラリー8】
The Killing Machine
《キリング・マシン》2007
Materials: mixed media, sound, pneumatics and robotics
Duration: 5 minutes
Music: “Heartstrings” by Frieda Abtan
Courtesy of the artists, Gallery Koyanagi, Tokyo and Luhring Augustine, New York
【ギャラリー9】
Playhouse
《プレイハウス》1997
Materials: mixed media with video projection and binaural audio
Duration: 5 minute loop
Music Composition: Giacomo Puccini
Aria: O mio bambino caro
Singer: Gaye-Lynn Kern
Courtesy of the artists, Gallery Koyanagi, Tokyo and Luhring Augustine, New York
【ギャラリー10】
The Cabinet of Curiousness
《驚異の小部屋》2017
Materials: unique oak card catalogue with speakers and audio
Courtesy of the artists, Gallery Koyanagi, Tokyo and Luhring Augustine, New York
【ギャラリー11】
Opera for a Small Room
《小さな部屋のためのオペラ》2005
Materials: mixed media with sound, record players, records and synchronized lighting
Duration: 20 minute loop
Roadkill Crow song composition and voice: George Bures Miller
Guitar, drums and mixing: Titus Maderlechner
Bass guitar, organ and orchestration: Tilman Ritter
Courtesy of the artists, Gallery Koyanagi, Tokyo and Luhring Augustine, New York
【ギャラリー12】
Imbalance.6 (Jump)
《アンバランス 6(ジャンプ)》1998
Materials: pneumatics, TV monitor and electronic control system
Courtesy of the artists, Gallery Koyanagi, Tokyo and Luhring Augustine, New York
【ギャラリー13】
The Marionette Maker
《マリオネット・メーカー》2014
Materials: mixed media installation including caravan, marionettes, robotics, audio and lighting
Duration: 14 minute loop
Percussion: Connor Johnson
Guitar and Piano: Titus Maderlechner, George Bures Miller
Op. 6: VI "None But the Lonely Heart" composed by Pyotr Ilyich Tchaikovsky with words by Goethe.
Performed by Galina Vishnevskaya & Mstislav Rostropovich
Originally produced for the Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofia, 2014
Courtesy of the artists, Gallery Koyanagi, Tokyo and Luhring Augustine, New York
【ギャラリー14】
The Carnie
《ザ・カーニー》2010
Materials: moving carousel with synchronized audio and light
Duration: 3 minutes 25 seconds
Composer: Freida Abtan "The Works and Days of Hands"
Courtesy of the artists, Gallery Koyanagi, Tokyo and Luhring Augustine, New York
金沢21世紀美術館[公益財団法人金沢芸術創造財団]
カナダ大使館