期間:
2011年11月5日(土) - 2011年11月20日(日)
※上映日は11月5日(土)、6日(日)、19日(土)、20日(日)
2011年11月5日(土) - 2011年11月20日(日)
※上映日は11月5日(土)、6日(日)、19日(土)、20日(日)
金沢21世紀美術館 シアター21
<全席自由>
・1回鑑賞券=一般1,000円 / 高校生以下500円
・3回鑑賞券=一般2,500円
・トーク券=一般1,500円 / 高校生以下1,000円
<友の会会員限定>
・フリーパス券=4,000円
※購入時、および入場時に会員証をご提示ください
※フリーパス券はトークも見られます。
1回鑑賞券、3回鑑賞券は当日受付にて販売いたします。トーク券とフリーパス券(引換え券)は10月5日より発売。
・金沢21世紀美術館ミュージアムショップ
TEL 076-236-6072
※3歳児以下の入場はご遠慮願います。
託児サービスをご利用下さい。
有料・要申込(お問合せ TEL 076-220-2815)
金沢21世紀美術館 交流課
TEL 076-220-2811
映画の極意vol.12
フレデリック・ワイズマン レトロスペクティヴ
巨匠ワイズマンが見つめ続けた現代アメリカの現実虚構(リアリティ・フィクション)。
フレデリック・ワイズマン監督来沢決定!
1967年の『チチカット・フォーリーズ』以来、"現代社会の観察者"として独自の映像表現を展開し続けているドキュメンタリー映画の巨匠、フレデリック・ワイズマン。40数年にわたり、学校、病院、警察、軍隊、裁判所、福祉施設、議会など、アメリカの様々な施設・組織を撮り続けてきた。ワイズマン自身が "〈われわれの生活様式の博物誌〉を紹介するドキュメンタリー・シリーズ" という作品群には、悲劇的であると同時に喜劇的、深刻でありながら滑稽でもあり、複雑であると同時に素朴、絶望の中にもユーモアが光る、矛盾に満ちた魅力的な"アメリカ"が映し出される。
金沢21世紀美術館では、デビュー作『チチカット・フォーリーズ』(1967)から近作『ボクシング・ジム』(2010)に至るワイズマン作品を展望する作品群の中から、『バレエ』『パリ・オペラ座のすべて』『コメディ・フランセーズ』『最後の手紙』など舞台芸術をテーマにした作品にも焦点を当て、日本初公開作品も含む厳選12本を上映し、フレデリック・ワイズマンの新たな魅力に迫ります。
11/5(土)初日には、フレデリック・ワイズマン監督本人の来沢が実現!!
監督自らが語る貴重なトークをぜひお見逃しなく!!
・シネマテーク・プロジェクト
全国の映画上映のための専門施設を持ち、映画史的、批評的なプログラムの上映を行っている文化施設が連携し、これまで上映される機会のなかった映画史上重要な作品を巡回上映していくプロジェクト。
フレデリック・ワイズマン レトロスペクティヴ巡回会場・シネマテーク・プロジェクト参加団体(予定):ユーロスペース(東京・渋谷)/ アテネ・フランセ文化センター(東京)/ せんだいメディアテーク(仙台市)/ 川崎市アートセンター・川崎市市民ミュージアム(川崎市)/ 立命館大学(京都市)/ 神戸アートビレッジセンター(神戸市)/ 広島市映像文化ライブラリー(広島市)/ 山口情報芸術センター(山口市)/ 高知県立美術館(高知市)ほか
・映画の極意シリーズとは?
「映画の極意」シリーズは、金沢21世紀美術館シアター21を会場に、政治、社会、哲学、生と死、消費文化、人間の不条理、遊び、時代と娯楽、映像美といったテーマごとにセレクトした作品の上映とゲストによるトークを合わせて行う企画です。
・過去の「映画の極意」
vol.1「ジェームズ・コバーン / 男の極意」 2004/12/10〜12
vol.2「ニッポン映画 / 青春の極意」 2005/1/14〜16
vol.3「フレデリック・ワイズマン / 人間観察の極意」 2005/6/25, 26
vol.4「成瀬巳喜男 / 女性映画の極意」 2006/1/28, 29
vol.5「鈴木則文 / エンタテインメントの極意」 2006/7/15〜17
vol.6「スクリーンで観る傑作アートフィルム」 2007/3/17,18
vol.7「アイドル映画の極意〜少女がつくった時代〜」 2007/9/3〜13
vol.8「Talk & Cinema フランス映画の秘宝」 2009/7/18〜20
vol.9「ジャック・ロジエのヴァカンス」 2010/7/17〜19
vol.10「ポルトガル映画祭2010」 2010/11/5〜11/7
vol.11「ケベック映画祭2011〜親子で出かけよう! 」 2011/7/23〜7/31
日程 | ※開場時間は上映開始の15分前・入替制 | |
---|---|---|
11/5(土) | (1) 12:50〜<トーク> 16:30〜(2) 18:55〜 | BALLET アメリカン・バレエ・シアターの世界 (170分)フレデリック・ワイズマントークボクシング・ジム (91分) |
11/6(日) | (1) 10:30〜(2) 13:50〜(3) 16:30〜 | パリ・オペラ座のすべて (158分)モデル (129分)ストア (118分) |
11/19(土) | (1) 10:30〜(2) 12:20〜(3) 14:20〜(4) 17:50〜 | 高校 (75分)病院 (84分)セントラル・パーク (176分)法と秩序 (81分) |
11/20(日) | (1) 10:30〜(2) 15:00〜(3) 16:40〜 | コメディ・フランセーズ 演じられた愛 (223分)最後の手紙 (62分)チチカット・フォーリーズ (84分) |
2011年11月5日(土)16:30〜
※ご入場にはトーク券またはフリーパス券が必要です。
フレデリック・ワイズマン監督本人の来沢がついに決定!
金沢21世紀美術館では、テーマの一つである舞台芸術にもスポットをあて、自身の映画について語って頂く予定です。ドキュメンタリー映画の巨匠の貴重なライブトークとなります。聞き手は、舞台芸術にも詳しい丸岡ひろみ(国際舞台芸術交流センター 理事長)さんです。ぜひお見逃しなく!
1930年生まれ。イェール大学大学院卒業後、弁護士として活動を始める。やがて軍隊に入り、除隊後、弁護士業の傍ら大学で教鞭をとるようになる。63年にシャーリー・クラーク監督作品『クール・ワールド』をプロデュースしたことから映画界と関係ができ、初の監督作となるドキュメンタリー『チチカット・フォーリーズ』(67)を発表。マサチューセッツ州で公開禁止処分となるが、その後も社会的な組織の構造を見つめるドキュメンタリーを次々と制作する。71年に現在も拠点とする自身のプロダクションZipporah Filmを設立。以後も精力的にドキュメンタリーを作り続け、「現在、最も偉大なドキュメンタリー作家」と称される。
2010年にはニューヨーク近代美術館(MOMA)が1年間をかけてワイズマンの長期レトロスペクティヴを行い、ガリマール社とMOMAによる「Frederick Wiseman」が出版され、国際的に大きな注目を集めた。今年8月下旬には日本でも岩波書店より「全貌フレデリック・ワイズマン―アメリカ合衆国を記録する」(土本典昭+鈴木一誌編)が発売。
さらに、今年ヴェネチア映画祭で上映された最新作『クレイジーホース』(仮題)は日本での劇場公開も決定。今、世界の注目が集まっている。
国際舞台芸術交流センター 理事長
舞台芸術プロデューサー
2005年よりTPAM(東京芸術見本市/2010年より国際舞台芸術ミーティング)ディレクター。2008年、2010年開催のIETMサテライト・ミーティングを開催。また2003年に「ポストメインストリーム・パフォーミング・アーツ・フェスティバル」(PPAF)を創設。PME、フォースド・エンタテインメント、メゾンダールボネマ、ホテル・モダンなどを紹介。また、プロデューサーとしてカンパニー マリー・シュイナール、ロトザザなどを紹介。
*印 日本初公開作品
1995 / 170min / カラー / 16mm
1992年のアメリカン・バレエ・シアターの活動を記録した作品。前半はスタジオでのリハーサル風景やバレエ団の運営に関わる活動を、後半はアテネ公演、コペンハーゲン公演の様子を追っている。作品を完成させるために繰り返される振付家とダンサーたちのリハーサルの様子や、アクロポリス、コペンハーゲン国立劇場という荘厳な舞台での華麗な公演風景は見るものを魅了する。
2010 / 91min / カラー / デジタル上映
舞台はテキサス州オースティンのボクシング・ジム。元プロボクサー、リチャード・ロードが16年前に開いたローズ・ジム(ロードのジム)である。ここには年齢・人種・職種・性別などの違う様々な人々がやってくる。大人も子供も男も女も、プロを目指す者もスポーツ好きなアマチュアも体力をつけたい青少年も、医者、弁護士、裁判官、ビジネスマン、移民、それにプロボクサーも。ボクシング・ジムは、人々が出会い、話し、鍛える、人間のるつぼ…。まさにアメリカそのものだ。
2009 / 158min / カラー / 35mm
世界でもっとも早く生まれたバレエ団を抱えるパリ・オペラ座。このバレエの殿堂で、カメラは奈落から屋上まであらゆる場に入りこみ、ダンサーたちはもちろん、バレエ団トップのルフェーヴル女史、振付家、ベテランダンサーの教授陣から、演奏家、衣装係、舞台美術、照明係などの裏方たちまで様々な活動を映し出す。リハーサルや本番のシーンを通して紹介されるバレエは、マクレガー、プレルジョカージュ、エク、ラコット、ヌレエフ、バウシュ、ヴァルツら振り付けによる作品群。
1980 / 129min / 白黒 / 16mm
ニューヨーク市でも最高のモデル事務所であるゾリ・マネージメント社を舞台に、CMやファッション・ショー、雑誌、広告写真、デザイナーズ・ブランドなどの仕事をする男女のモデルたちを追っている。彼らを取り巻くカメラマンやエージェント、撮影スタッフやデザイナーなどの姿を通してファッション・ビジネス界のありさまが描かれている。
1983 / 118min / カラー / 16mm
1907年の開店以来、高級百貨店として揺るぎない地位を築いてきたニーマン=マーカス百貨店テキサス州ダラス本店。1982年のクリスマス・シーズンにおけるニーマン=マーカスを舞台に、訪れる客や接客する従業員、華やかな売場の舞台裏で働く人々の姿が映し出される。
1968 / 75min / 白黒 / 16mm
フィラデルフィア郊外にある“模範的な”高校の日常を追っている。朝のホームルーム、授業の風景、生活指導、父母を交えた進路相談、男女別に行われる性教育や家庭科の授業、クラブ活動……。高校を構成する教師、生徒、親、管理職たちの関わり合いの中で、イデオロギーや価値観が醸成され、伝えられていく様が映し出される。
1970 / 84min / 白黒 / 16mm
ニューヨーク市ハーレムにある大きな都市病院メトロポリタン病院の活動を、主に緊急棟と外来患者診療所での医師と患者のやりとりに焦点を当てて撮影した作品。都市病院に運びこまれる様々な患者とその処置をする職員の姿を通して、都市が抱える多くの問題を浮き彫りにする。
1989 / 176min / カラー / 16mm
ニューヨーク市のランドマークのひとつセントラル・パーク。人々は、さまざまなかたちでこの公園を活用している。ジョギング、ボート遊び、スケートなどのスポーツをする場、散歩、ピクニック、パレード、コンサートなど音楽や演劇の発表の場として、などなど。一方、市の公園課は同公園を維持し、一般に開放するために様々な問題に対処すべく、四六時中、奮闘する。セントラル・パーク自体が、この映画の主人公である。
1969 / 81min / 白黒 / 16mm
ミズーリ州カンザス・シティの、最も犯罪率の高いアドミラル・プールヴァール管轄区にある警察の様々な活動を追っている。売春の摘発、犯罪を繰り返す未成年犯罪者や拳銃を所持する窃盗犯の逮捕など緊迫した状況を追う一方で、老女のバッグ探しや迷子の保護、養育権をめぐる夫婦のいさかいの仲裁など、市民生活のあらゆる側面に関わる警察の活動をとらえている。
1996 / 223min / カラー / 16mm
歴史と伝統を誇るフランスの国立劇団「コメディ・フランセーズ」の全貌を映し出した作品。企画会議から舞台のリハーサル風景、劇場の全景、演出家や俳優たちの表情、楽屋裏の様子、経営委員会や劇団の年金制度をめぐる会議に至るまで、克明に描き出す。また、ラシーヌの「ラ・テバイット」モリエールの「ドン・ジュアン」など、四つの芝居の模様が部分的に記録されている。
2002 / 62min / カラー / 35mm
ワイズマンが、コメディ・フランセーズの女優カトリーヌ・サミィのために脚色した、ワシーリー・グロスマンの小説「人生と運命」の一章を映画化したもの。1941年のウクライナ、ゲットーのユダヤ人たちはナチによって全員殺されることになった。迫りくる恐怖の中、年老いた女医アンナ・セミョーノワは、ナチの手を逃れた息子に宛てた手紙を口述筆記する。ゲットーでの生活を詳察し、自分の人生を振り返り、死と立ち向かう、この女性の恐怖、勇気、弱さ、そして威厳が浮かび上がる。
1967 / 84min / 白黒 / 16mm
マサチューセッツ州ブリッジウォーターにある精神異常犯罪者のための州立刑務所マサチューセッツ矯正院の日常を克明に描いた作品。収容者が、看守やソーシャル・ワーカー、心理学者たちにどのように取り扱われているかが様々な側面から記録されている。合衆国裁判所で一般上映が禁止された唯一の作品であり、永年に渡る裁判の末、91年にようやく上映が許可された。
金沢21世紀美術館[(公財)金沢芸術創造財団]
一般社団法人コミュニティシネマセンター
ジポラフィルムZipporah Films