日比野克彦アートプロジェクト「ホーム→アンド←アウェー」方式 |
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作家からのメッセージ野田 「美術はいいよね、いつまでもあるから、でも演劇はいつまでもないから、消えてなくなってしまうから…」日比野「演劇はいいよね、表現している時に、伝える相手が目の前にいて、その反応をその場で受け止めることが出来るから、 でも美術は…」 このふたつの「いいよね」を追いかけてみたいと思った。 美術と演劇というふたつのメディアを行ったり来たりすることが2008年の「ホーム→アンド←アウェー」方式です。 そこで、まずは美術館の展示室の中に劇場機能を持った空間を美術作品として制作しようと考えた。劇場自体が作品であるから、 それを見にくる観客がいる。しかしそこは舞台でもある。その状況を見立てれば演劇的空間が見えてくる。 演劇は舞台がある限り演じ続けられ、 作品は展示室に伝える人がいる状況の時に見えてくる。 そんなしつらえとして、檜を使った[But-a-I] が展示室13に出来あがったのは5月31日のことです。しかし展示作品がこの 時点で出来上がったわけではありません。 この[But-a-I] を使って、観客を取り込みながら演劇空間を創っていこうというのが今回の作品です。 その為に、この[But-a-I] でSeeds companyというグループでワークショップを行っています。Seeds company は今回の呼 びかけに集まった金沢の若者を中心としたグループで、10月19日の最終日に行われる美術館的劇場空間作品の初日兼楽日に 向けて活動をしています。 このワークショップの中で8月に野田秀樹を迎えサマーキャンプを行い、さらに美術館と劇場の「ホーム→アンド←アウェー」 方式を推進させていきます。具体的には野田秀樹の次回新作(09年1月シアターコクーン)のエッセンスを取り入れてワーク ショップを行っていく予定です。 サマーキャンプに於いてはSeeds company に加え、多摩美術大学・金沢美術工芸大学・東京芸術大学の学生たちも参加し、 金沢と東京、そして大学間の交流をもしかけていく予定です。 以上が2008年の「ホーム→アンド←アウェー」方式の概要です。 あっ・・・補足しますと Seeds company のSeeds は前年度行った、「ホーム→アンド←アウェー」方式の「明後日朝顔プロジェ クト21」で収穫した明後日朝顔の種のことです。その種は、いろいろな形になって今年の[But-a-I] にも登場しています。段ボー ルに刺繍した作品「種の人」など、明後日の種は[But-a-I] という土壌で変容していきます。 日比野克彦 |
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