期間:
2024年12月15日(日)
14:00-17:00
2024年12月15日(日)
14:00-17:00
岡田翔太郎建築デザイン事務所(〒926-0806石川県七尾市一本杉町3番地)
無料
10名(予約不要、先着順)
金沢21世紀美術館 学芸課
TEL 076-220-2801
スイス在住のアーティスト、マヤ・ミンダーは、食、科学と技術、生態系のもつれあいをテーマに活動を行っています。「料理は私たちを変える」という考えから出発し、これまで、世界各地で食にまつわるリサーチと実践を行ってきました。
今回は、多種多様な海藻を採り、独自の食文化を作ってきた能登地方でリサーチを行うとともに、七尾で小さなクッキング・ワークショップを開催します。参加者の皆さんとともに、海藻を使った新しいレシピを考案することで、気候変動問題を解決する鍵としても注目される海藻との新しい付き合い方を探ります。
日本料理は海藻を使った料理の象徴的存在となっています。巻き寿司、おにぎり、寿司など、海藻を使った料理は世界中の小さな寿司チェーンやレストランで人々を魅了してきました。日本、韓国、中国など東アジアの人々は、西洋の食文化の10倍もの海藻を消費しています。興味深いことに、日本の腸内細菌叢には、海藻をより効率的に消化するための遺伝子の水平伝播が起こったという科学的な研究論文も存在します。
海藻はオメガ3脂肪酸、タンパク質、そして私たちの体に必要なすべての必須微量栄養素に富んでいます。長い間、海藻は「貧しい人々のサラダ」や野菜として見られてきましたが、21世紀に入り、それは「未来の食材」として注目されるようになりました。この豊かな知識を基盤に、新しいフュージョンレシピを考案してみましょう。(マヤ・ミンダー)
13:45 開場
14:00-14:45 ミンダーによる活動やリサーチの紹介
14:45-16:15 準備、料理
16:15-16:30 料理とレシピのプレゼン
16:30-17:00 食べる、共有する
アーティスト、キュレーター、料理人
マヤ・ミンダーは、バイオハッキング、メーカー・ムーブメント、サードスペース(“第三の場所“)の流れをくむアーティスト。草の根的なアイデア、差別や攻撃を受けない“セーフゾーン”、市民科学などの思想や方法論を用い、食材や料理を通じて“集団的な語り”を形成する。チューリヒ大学で美術史を学び、チューリヒ芸術大学で造形美術を学んだ。その後から現在に至るまで活動を広げ、自主的なイベントや国際ハクテリア協会の活動の中で様々なプロジェクトの共同キュレーションや企画運営をしている。「グリーン・オープン・フード・エボリューション」では、人間にとっての日用品と自然のアニミズムとの間の複雑な関係性が形成されている。“料理は私たちを変える”とは、ミンダーの作品の根底にある思想であり、糸をつむぐように作品の中で表現される。ミンダーにとって料理とは、“ありのままの自然”から“調理された文化”へ移行する様を見つめることであり、それは人間の姿を映し出すことにもつながる。さらに、植物、動物、人間における共生・共存の新しい構想を生み出している。EXPO2025のスイスパビリオンに向けたスイスのキャンペーン「Vitality.Swiss」のアンバサダーのひとり。
岡田翔太郎建築デザイン事務所
金沢21世紀美術館、在日スイス大使館
公益財団法人小笠原敏晶記念財団