期間:
2024年11月23日(土)
10:00〜11:30
2024年11月23日(土)
10:00〜11:30
金沢21世紀美術館 レクチャーホール
参加無料
※予約優先(Peatix)、当日飛び込み参加可(最大80席)
金沢21世紀美術館 学芸課
Tel 076-220-2801
当館の収集活動は開館前の2000年から始まり、現在に至るまで継続的に行われてきました。開館20周年を迎えるにあたり、一年間を通した大規模なコレクション展にて収集の歴史を振り返ります。
「コレクション展2:都市漂流」では、当館の収集方針の一つである「1980年以降に制作された、新しい価値観を提案する作品」に基づき、1980年代以降の現代美術の重要なテーマの一つである「都市化」をフィーチャーし、都市生活にまつわる個人の体験に焦点を当てた所蔵作品を紹介します。
今回のアーティスト・トークは、本展の出展アーティスト、アトリエ・ワンのメンバーである塚本由晴さんに出展作品《ファーニ・サイクル》の制作の背景、アトリエ・ワンの活動や、建築家としての都市についての考え方をご紹介します。
*《ファーニ・サイクル》のデモンストレーションを行います(美術館敷地内、荒天中止)。
《ファーニ・サイクル》は、2002年の上海ビエンナーレのために制作した作品です。当時の上海において、自転車が移動だけでなく様々にカスタマイズされて荷物の運搬に用いられていること、食事や憩い、ミシンがけなど多くの家事、団欒と商業行為が路上で行われていることに注目し、上海での自転車の使われ方と路上での家具の使われ方を調査しました。この調査に基づき、アトリエ・ワンは椅子、テーブルなどの家具(ファーニチャー)と自転車(サイクル)という異なる2つの機能を合体させました。自転車として移動し、路上で家具として組み合わせることによって、生活の場が出現します。街路の様々な使われ方を示すことにより、公共空間の在り方を再考させる作品です。
塚本由晴:1965年神奈川県生まれ、東京都在住。
貝島桃代:1969年東京都生まれ、同地在住。
建築家ユニットとして1992年より活動開始。
住宅から都市計画に至る環境デザイン、都市調査の出版、家具のデザイン、美術作品の展覧会への出品、大学での教育など多彩な活動を行う。ユニット名の「ワン」は犬の鳴き声に由来する。様々な機能、形態が混在する都市の状況を分析し、環境の特異性を活かした設計が特徴。金沢では、2007年に町家の調査を実施、翌年町家の改修を行う。
1990年、中国南京市生まれ。東京藝術大学大学院修了。草間彌生美術館学芸員を経て、2022年9月より現職。担当した主な展覧会として「DXP(デジタル・トランスフォーメーション・プラネット)―次のインターフェースへ」(2023)、「虚影蜃光─Shell of Phantom Light」(2023)、「ZERO IS INFINITY『ゼロ』と草間彌生」(2020、草間彌生美術館、東京)などがある。
金沢21世紀美術館[公益財団法人金沢芸術創造財団]