期間:
2016年5月21日(土) - 2016年9月25日(日)
10:00〜18:00(金・土曜日は20:00まで)
2016年5月21日(土) - 2016年9月25日(日)
10:00〜18:00(金・土曜日は20:00まで)
金沢21世紀美術館
展示室1〜6、レクチャーホール、アートライブラリー
月曜日(ただし7/18、8/15、9/19は開場)7/19、9/20
一般=360円(280円)
大学生=280円(220円)
小中高生=無料
65歳以上の方=280円
※( )内は団体料金(20名以上)
金沢21世紀美術館 TEL 076-220-2800
「Nous」とはフランス語で「わたしたち」を意味する言葉です。「わたしたち」は女性たちであり、また男性たちでもあります。ものを作り出すこと、思いを形にすることに女性と男性の区別はありません。ただ、その手法としての「手芸」を取り上げてみれば、この言葉はおもに女性の創作活動として認知されてきたという歴史があり、暮らしのなかで何かを表現したいと感じた女性たちの多くは、絵筆よりも身近にある、針と糸を思わず手にしてきました。
ひたすらに針をすすめる時間の恍惚感、家族のために縫うことの幸福感と疎外感、自分のために縫うかけがえのない時間、縫うことには多くの思いが込められています。また、縫うことによって生まれる衣服は、着る人そのものを伝えるものでもあります。日常の延長で生み出される作品に、名付けようのない些末で複雑な感情が表現されています。鑑賞者である「わたしたち」のこれまで意識しなかった感情も、これらの作品を通すことによって浮かび上がってくるのではないでしょうか。5名のコレクション作家と、4名のゲスト作家をあわせ、9名の女性作家の作品を展示し、手芸とアート、そしてジェンダーについて考えていきます。
日時:9月19日(月) 14:00〜15:45
会場:金沢21世紀美術館 会議室1
料金:無料(ドリンク付き)
定員:30名(先着順、要電話予約)
予約方法:電話 076-220-2801 金沢21世紀美術館学芸課(担当:高橋律子)
日時:9月25日(土) 11:00〜
集合場所:授乳室前(キッズスタジオ横)
料金:無料
対象:子どもからおとなまで ※小さなお子さんは保護者の方とご参加ください
絵本の読み聞かせのあと、キュレーターと一緒に作品を見に行きましょう。
日時:6月25日(土) 14:00〜(40分程度)
8月20日(土) 14:00〜(40分程度)
集合場所:レクチャーホール
料金:入場無料 ※ただし、当日の本展観覧券が必要
担当キュレーター:高橋律子
日時:7月9日(土) 14:00〜15:30(開場13:45)
会場:レクチャーホール
料金:無料 ※当日10:00からレクチャーホール入口にて整理券を配布します。
定員:先着90名
モンデンエミコの刺繍日記
会場:アートライブラリー
料金:無料
アートライブラリーの空間に展開される本展の関連プロジェクトは、アーティスト、モンデンエミコによる会期中(ほぼ)毎日更新される刺繍日記。生まれたばかりの長女とともに金沢21世紀美術館を散歩しつつ、日々の記録を積み重ねていく。
作品:◇ジェマイマ・ワイマン《戦闘のための変装》2008 ループ
◇ジャナイナ・チェッペ《カメレオンたち》2002 20min. ループ
期間:2016年9月17日(土)〜25日(日)
会場:金沢21世紀美術館 レクチャーホール
日程 | 上映時間 |
---|---|
9月17日(土) | 10:00〜20:00 |
9月18日(日) | 10:00〜18:00 |
9月19日(月) | 10:00〜18:00 |
9月20日(火) | 上映はありません |
9月21日(水) | 10:00〜18:00 |
9月22日(木) | 10:00〜18:00 |
9月23日(金) | 10:00〜20:00 |
9月24日(土) | 10:00〜20:00 |
9月25日(日) | 10:00〜18:00 |
1963年埼玉県浦和市生まれ、神奈川県鎌倉市在住。
2002年より母親が残した布に自己流の刺繍を始め、以後国内外で展覧会を行う。あえて細いミシン糸を用い、下絵を描かずに刺していく。自己の内面世界を表現し尽くそうともがいているかのような高密度の針目は、刺繍という概念を超え圧倒的な力を放つ。2014年に沖自身の撮影による写真集『PUNK』(文藝春秋)を刊行、その独自の世界観が大きな話題となっている。
1960年秋田県秋田市生まれ、東京都在住。
1985年東京藝術大学日本画専攻卒業後、おもちゃのデザインを経て、1998年より様々なメディアを用いて、現代の神話を壮大なインスタレーションで表現している。2011年の東日本大震災以降、人間と自然の関係性において深く悩み、それまでの制作を一旦中止し、人間学/動物学、おとぎ話、考古学、人類学などの分野の研究者とコレボレーションを重ねる。2015年の「根源的暴力」展では、皮や粘土などの素材を用いた作品を発表し、人間の思索や現象のみに閉じてしまっているアートに強い意識改革を求め、芸術の始まりに立ち戻って、人間がものをつくることへの問い直しを試みた。
1967年サラエボ(旧ユーゴスラヴィア/現ボスニア・ヘルツェゴビナ共和国)生まれ、パリ(フランス)、ベルリン(ドイツ)在住。
1991年ボスニア・ヘルツェゴビナ作家協会賞受賞後、パリ国立美術学校にて学ぶ間、母国にて紛争が勃発したため、97年までパリに残る。その後、数年母国に戻るものの、パリ、ベルリンなどを制作の拠点とする。パフォーマンスや映像を表現の核とするマヤ・バイェヴィッチの作品には自身の取り巻く環境、経験が複雑に織り交ぜられ、また歴史や社会情勢が強く反映されている。特に移民の問題や、社会の中での女性の役割、周縁に置かれた人や事柄に焦点を当て作品に取り入れながら、現代社会の諸問題を多角的、重層的に表現している。
1943年、ベルク・シュル・メール(フランス)生まれ、マラコフ在住。
アマチュア画家であった父親の影響で、アール・ブリュットや教会の奉納物に惹かれ、また、当時は周辺的な手仕事とみなされていた手工芸などを評価し直し、作品に取り入れていった。剥製や写真を用いて、生と死、ユーモアと残虐さといった物事の二面性、そしてそれらを隔てる境界の逸脱を大胆に表現する。さらに身近な材料を使用し、個人的な価値観から様々な解釈のできる道筋を作り、人間の内側に眠る感情を呼び起こす作風をとる。
1983年大阪府生まれ、石川県金沢市在住。
5歳より神戸で育ち、2007年金沢美術工芸大学美術工芸学部工芸科陶磁専攻を卒業。その後、奨学金を得て、L'Ecole Nationale Supérieure des Arts Visuels de La Cambre(ラ・カンブル高等視覚芸術学校)セラミックコースに留学、修士号取得。帰国後、2014年金沢卯辰山工芸工房技術研修を修了、金沢で制作を続けている。焼物を「記憶メディア」と捉え、身につけていた人々の気配を残す衣類などをモチーフに、手作業で時間をかけて粘土を彫ることによって、記憶の形へと変化させていく。
1968年秋田県(日本)生まれ、同地在住。
村山は1990年代初頭に秋田から上京し、舞台美術に関わる一方で、ろうけつ染めを独学で学ぶ。90年代後半からは、化学染料で染めた絹布を細く切り裂いてひたすら縫い重ねた作品を発表。2000年代初頭からは、ビーズやパール、造花、レースなど手芸用品店で入手した素材をぎっしりと埋め尽くしていくオブジェ、「奇麗の塊」シリーズの制作を開始した。やがて「塊」は増殖変化を遂げ、より「身体」へ引きつけたビスチェやドレス、腕などの形体に展開している。
1977年シドニー(オーストラリア)生まれ、ブリスベン(オーストラリア)、ロサンゼルス(米国)在住。
1997年クイーンズランド工科大学視覚芸術学科を卒業後、2007年にカリフォルニア芸術大学修士修了。人間の内面を表す/隠す衣服の役割に注目した映像、絵画、写真コラージュを発表。現実とフィクションを織り交ぜ、規則や慣習に従うという社会適応の意味や、個と集団の関係について考察している。2005年にはアーティストのアナ・メイヤーと一緒にパフォーマンス・ユニットCamLabを結成。ユーモアを交えた表現で批評的な視線を社会に向けている。
会場:レクチャーホール
1973年ミュンヘン(ドイツ)生まれ、ニューヨーク(米国)在住。
ドイツ人の父とブラジル人の母を持ち、ブラジルの水の女神に由来した「ジャナイナ」という名前を持つ作家は、「水」や「海」をモチーフとした神話的、寓話的な作品を制作する。写真、映像、ドローイングなど多様なメディアを用いて、チェッペは、女性の身体を彫刻的なコスチュームにより変容させたり、自然の中に溶け込ませたりすることで、夢と現実の狭間にあるような空間を作り出している。
会場:レクチャーホール
金沢21世紀美術館[公益財団法人金沢芸術創造財団]