期間:
2014年12月6日(土) - 2015年5月10日(日)
10:00〜18:00(金・土曜日は20:00まで)
2014年12月6日(土) - 2015年5月10日(日)
10:00〜18:00(金・土曜日は20:00まで)
金沢21世紀美術館
デザインギャラリー、長期インスタレーションルーム
月曜日(ただし、1月12日は開場)、12月29日〜2015年1月1日、1月13日、5月7日
入場無料
金沢21世紀美術館 TEL 076-220-2800
「犬のための建築」は、デザイナー・原研哉氏のディレクションのもと、犬の尺度で建築を捉えなおすことで 新たな建築の可能性を模索する、犬と人間の幸福のための真摯な建築プロジェクトです。 2012年11月に公式サイトがオープンし、世界をリードする建築家・デザイナー13組がデザインした「犬のための建築」13作品が、フリーダウンロードできる設計図と共に公開されました。公式サイトでは、設計図をもとに自作した「犬のための建築」の写真を投稿することができ、インタラクティブな交流の場にもなっています。また2012年12月にマイアミの「Design Miami/」にて最初の展覧会が開催された後、ロサンゼルスのロングビーチ・ミュージアム、TOTOギャラリー・間、四川省のZHIアート・ミュージアムに巡回した後、今年2014年に金沢21世紀美術館でも展覧会を開催する運びとなりました。本展では、「犬のための建築」28件31点が、長期インスタレーションルーム、デザインギャラリーと交流ゾーンにかけて一堂に展示されま す。柴犬・スピッツ・パグといった具体的な犬種を特定してデザインされ、それぞれの建築家・デザイナーの個性もにじみ出ている作品の数々をじっくりとご堪能いただけます。
デザインギャラリーでは、「人間と犬のスケールを調整する装置」というコンセプトはそのままに、10数種の形態バリエーションに展開した原研哉氏による《D-TUNNELのボレロ的展開》が、実寸大もしくは縮尺模型として公開されます。また、東京展で投稿された一般の方からのアイディアの中から選ばれた《すきま椅子》は日本初公開となります。
「犬」を通して「建築」の領域を広げてくれる本展覧会、どうぞご期待ください。
企画・ディレクション:原研哉
共同企画:Imprint Venture Lab
参加作家:アトリエ・ワン、伊東豊雄、MVRDV、隈研吾、コンスタンチン・グルチッチ、妹島和世、トラフ建築設計事務所、内藤廣、坂茂、藤本壮介、ライザー+ウメモト、原デザイン研究所、原研哉
出演:石上純也(建築家)× 原研哉
日時:2014年12月6日(土) 14:00〜16:00
会場:金沢21世紀美術館 レクチャーホール
料金:無料
定員:先着80名(事前予約制)
申込:受付を終了しました。
日時:2015年3月14日(土) 16:00〜19:30(休憩、撮影含む)※軽食持ち込み可
会場:金沢21世紀美術館 会議室1
定員:15名
参加費:無料
日時:2015年2月7日(土) 14:00〜(約40分)
2015年4月26日(日) 14:00〜(約40分)
集合:金沢21世紀美術館 授乳室前(キッズスタジオ横)
料金:無料
対象:子どもからおとなまで(小さなお子さんは保護者の方とご参加ください)
「犬のための建築」は「動物」の建築ではありません。「犬」は普遍的なプラットフォームです。地球に住むほとんど誰もが犬のことをよく知っていて、そこそこに興味を持っているからです。人間は人間の尺度で環境をつくってきました。人間工学という考え方は人間の身体を基軸とした環境形成のヴィジョンです。しかし、人間の傍らにたたずむ 小さな犬たちを見ていると、そこに何かしら新たな建築の可能性を感じます。もしも人間の尺度を超えて環境を仮想するとしたら、それはどんなものだろうかと。
「犬のための建築」構想は10数年も温めてきたものですが、インターネットの時代が訪れ、これをネット上に立ち上げてみることに興味がわきました。建築ファンと犬ファンの目が地球規模で交差していく場を設ければ、プロジェクトは自発展開していくかもしれません。ひとつの設計が世界各地に無数のレプリカを生み出す新たな建築のかたちとして。 この発想に興味を持ってくれたのは、ジュリア・ハンを中心とするアメリカのユニークな投資会社「Imprint Venture Lab」でした。おかげでこのプロジェクトは前に進むこと になりました。また、世界の建築シーンをリードする名だたる建築家たちもこのプロジェクトに快く協力してくれました。どんな課題であろうと、獅子奮迅の努力を惜しまないのが建築家という職能の美徳であります。このプロジェクトが波及力を持つためには、経験豊かで独自の建築観を確立させている建築家の参加が不可欠であり、その真摯な取り組みが、このプロジェクトの大きな力となっていることはいうまでもありません。
「犬」の建築というと動物愛護のプロジェクトのように見えるかもしれませんが「犬」はさしあたってのテーマです。「Architrcture for [ ] 」の [ ] の中には何を入れても構いません。そういうドライな見方で見ていただけると幸いです。マイアミに始まり、中国を巡回して金沢にたどり着いた同展が、この地でこれを観ていただいた方々とともにどのような成長をみせるか、さらなる期待に胸をふくらませています。
原研哉
1958年生まれ。デザイナー、日本デザインセンター代表取締役、武蔵野美術大学教授。「もの」のデザインと同様に「こと」のデザインを重視して活動中。2002年より無印良品のアートディレクションを担当。
また「RE DESIGN」「HAPTIC」「SENSEWARE」など価値観を更新していくキーワードを擁する展覧会を数多く手がける。近著『DESIGNING DESIGN』『白』は、世界各国語に翻訳され多くの読者を持つ。
1992年、「アトリエ・ワン」は、塚本由晴(1965年生まれ)と貝島桃代(1969年生まれ)により設立される。東京、ヨーロッパ、アメリカなどで戸建て住宅、公共施設、商業施設を設計・建築に携わる。彼らの都市学から生まれたプロジェクト「マイクロ・パブリック・スペース」は、国内外の美術館の枠組みを借りて実現する囲いのない公共空間の実験である。
1941年生まれ。主な作品:せんだいメディアテーク、TOD’S表参道ビル、多摩美術大学図書館(八王子キャンパス)、2009高雄ワールドゲームズメインスタジアム(台湾)など。現在、台中メトロポリタンオペラハウス(台湾)、みんなの森 ぎふメディアコスモス(岐阜県)等が進行中。 受賞歴:日本建築学会賞作品賞、ヴェネツィア・ビエンナーレ「金獅子賞」、王立英国建築家協会(RIBA)ロイヤルゴールドメダル、高松宮殿下記念世界文化賞など。
1993年、ヴィニー・マース(1959年生まれ)、ヤコブ・ファン・ライス(1964年生まれ)、ナタリー・デ・フリイス(1965年生まれ)により、オランダのロッテルダムで設立される。建築ディレクターとして中心的役割を担う三人の緊密な共同作業を通して、建築、都市計画、景観デザインなどの分野におけるデザインや研究を行っている。
1954年生まれ。1979年東京大学建築学科大学院修了。コロンビア大学客員研究員を経て、2001年より慶應義塾大学教授。2009年より東京大学教授。1997年「森舞台/登米町伝統芸能伝承館」で日本建築学会賞受賞、同年「水/ガラス」でアメリカ建築家協会ベネディクタス賞受賞。2002年「那珂川町馬頭広重美術館」をはじめとする木の建築でフィンランドよりスピリット・オブ・ネイチャー 国際木の建築賞受賞。2010年「根津美術館」で毎日芸術賞受賞。現在進行中のプロジェクトに、2010年国際設計競技一等のV&Aダンディー(スコットランド、イギリス)他があり、国内外で多数のプロジェクトが進行中。
1965年生まれ。王立芸術院(ロンドン)でデザインを専攻する以前に、ジョン・メイクピース・スクール・フォー・クラフツメン・イン・ウッド(イギリス・ドーセット州)において木製家具職人としての訓練を受ける。1991年、ドイツ、ミュンヘンで、コンスタンチン・グルチッチ・インダストリアルデザイン事務所(KGID)を設立。以降、デザイン分野における一流企業数社の家具、製品、照明器具などを開発している。
1956年生まれ。1981年日本女子大学大学院修了。伊東豊雄建築設計事務所を経て、1987年妹島和世建築設計事務所設立。1995年西沢立衛とSANAA設立。主な受賞に、日本建築学会賞、日本建築大賞、芸術選奨文部科学大臣賞美術部門、プリツカー賞2010など。主な作品に、金沢21世紀美術館*、トレド美術館ガラスパビリオン*、Dior表参道*、スタッドシアター*、ニューミュージアム*、ROLEXラーニングセンター*、ルーブル・ランス*等。(*印はSANAA)
鈴野浩一(1973年生まれ)と禿真哉(1974年生まれ)により2004年に設立。建築の設計をはじめ、ショップのインテリアデザイン、展覧会の会場構成、プロダクトデザイン、空間インスタレーションやムービー制作への参加など多岐に渡り、建築的な思考をベースに取り組んでいる。2011年『空気の器の本』、作品集『TORAFU ARCHITECTS 2004-2011トラフ建築設計事務所のアイデアとプロセス』(ともに美術出版社)、2012年 絵本『トラフの小さな都市計画』(平凡社)を刊行。
1950年生まれ。1976年早稲田大学大学院修士課程修了。フェルナンド・イゲーラス建築設計事務所(スペイン・マドリッド)、菊竹清訓建築設計事務所を経て、1981年内藤廣建築設計事務所を設立。2001年から東京大学大学院教授、副学長を歴任後、2011年より東京大学名誉教授。主な建築作品に、海の博物館(1992)、安曇野ちひろ美術館(1997)、牧野富太郎記念館(1999)、島根県芸術文化センター(2005)、日向市駅(2008)、高知駅(2009)、虎屋京都店(2009)、旭川駅(2011)などがある。
1957年生まれ。南カリフォルニア建築大学に学び、1985年、クーパー・ユニオン建築学部を卒業。1985年、東京にて坂茂建築設計を設立。1995年より、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のコンサルタントを務め(1995~1999年)、同年、NGO法人ボランタリー建築家機構(VAN)を設立。2007年より2009年まで、プリッカー賞審査員。2001年より2008年まで慶応大学教授。ハーバード大学デザイン大学院客員教授、コーネル大学客員教授(2010)。2011年より、京都造形芸術大学芸術学部環境デザイン学科教授として現在に至る。
1971年生まれ。1994年、東京大学工学部建築学科卒業。2000年、藤本壮介建築設計事務所を設立。スイス、バーゼルにおけるPrimitive Future House(原初的な未来の家)(2008)など、日本を問わずヨーロッパにおいても、多数の住宅のデザインを手掛けている。2010年、藤本の設計による武蔵野美術大学美術館・図書館が竣工。
「Reiser+Umemoto RUR Architecture PC」は、国際的に認知度の高い分野横断的建築デザインの会社であり、手掛けるプロジェクトは家具デザインから、住居・商業用建造物、景観、都市計画やインフラ計画に至るまで広い範囲に及ぶ。我々は、一つ一つのプロジェクトが、現状の延長線上につらなるものと捉えて、建築と構造と景観との関係性を包括的に把握し、建築と地域と物流の関係の徹底的な調査を行いながら取り組んでいる。多岐に亘る様々な規模のプロジェクトに取り組むことによって、RUR Architecture PC社は、歴史を通してバラバラに引き離されている領域を統合・一体化する柔軟な戦略力と技術力を養ってきている。
1991年に日本デザインセンターに設立された、原研哉が統括するデザインセクション。専門はコミュニケーション・デザイン。現代のアクチュアルな問題をデザインから掘り下げていく多数のプロジェクトを手がける。2000年の「RE DESIGN―日常の21世紀」や2004年の「HAPTIC―五感の覚醒」は日常や人間の身体感覚を起点として世界を捉え直す新たなデザインの視点を提供した。2009年の「TOKYO FIBER ’09―SENSEWARE」展は、日本の先端素材の可能性を分かりやすくプレゼンテーションする試みであった。2013年3月には、家を未来産業の交差点と捉え、次なる日本の創造性を描き出そうとする展覧会「HOUSE VISION」を開催。
サイズ:B1(タテ1030mm ヨコ728mm)
※在庫なし
編集:ARCHITECTURE FOR DOGS, INC
企画・構成:原研哉+日本デザインセンター 原デザイン研究所
発行年月:2013年10月
体裁:B5判変型(168x210mm),上製,240頁,和英併記
ISBN:978-4-88706-336-5
ブックデザイン:原研哉+岡崎由佳
定価:3,240円(税込)
製造・販売元・制作・企画:ARCHITECTURE FOR DOGS, INC
個数:限定500個
価格:3,000円(税別)
いずれも金沢21世紀美術館 ミュージアムショップ(TEL 076-236-6072)にて取扱っております。
金沢21世紀美術館 [公益財団法人金沢芸術創造財団]
株式会社日本デザインセンター