期間:
2011年11月23日(水) - 2012年3月20日(火)
10:00〜18:00 (金・土曜日は20:00まで)
2011年11月23日(水) - 2012年3月20日(火)
10:00〜18:00 (金・土曜日は20:00まで)
金沢21世紀美術館
月曜日(1月2日、1月9日、3月19日は開場)、12月29日〜1月1日、1月10日
<当日>
一般=1,000円
大学生・65歳以上=800円
小中高生=400円
<前売・団体>
一般=800円
大学生=600円
小中高生=300円
※「押忍!手芸部 と 豊嶋秀樹『自画大絶賛(仮)』」 との共通観覧券
※上記チケットにて「サイレント・エコー コレクション展II」も観覧可
◇チケットぴあ TEL 0570-02-9999
Pコード:764-839
◇ローソンチケット TEL 0570-000-777
Lコード:58013
販売期間
10月23日より2012年3月20日まで
コーディネーター:
ボジェナ・ジドロル
金沢21世紀美術館
TEL 076-220-2800
フランスを代表する女性作家のひとり、モニーク・フリードマンの本格的な個展を金沢21世紀美術館で開催します。マティス美術館(フランス)やエルメス財団ラ・ヴェリエール(ベルギー)、パサージュ・ドゥ・レッス(フランス)を始めとする各地での個展や、ポンピドゥ・センター(フランス)による「彼女たち@ポンピドゥ・センター」展への参加などにより、高い評価を確立しているフリードマンを、日本のみならずアジアの美術館として初めて紹介します。
1970年代終わりから作家活動を開始したフリードマンは絵画制作を中心に据え、色と光の表現をカンヴァス、顔料、パステル、紐、紙などの素材を用いて追求してきました。自身の身体と素材との親密で双方向的なダイアローグの中で浮かび上がっていく色やイメージには、時には作家自身も気がつかなかった自らのルーツや過去の記憶の断片が表出し、我々ひとりひとりの記憶や心をも揺さぶります。
近年では、ガラスやプレキシグラス、紙や布などを用いたサイトスペシフィックなインスタレーションも手がけているフリードマン。作家のこれまでの代表作から、当館の建築空間との対話で生まれた新作インスタレーションまで、計13点の作品を展示します。明るく白に満ちた当館の空間に、フリードマンは独自の色と光を放ち、我々の心と空間に不思議な余韻を残すことでしょう。
聞き手:吉岡恵美子(本展キュレーター)
[日時] 2011年11月23日(水・祝)14:00〜16:00
[会場] 金沢21世紀美術館 レクチャーホール
[料金] 無料(ただし、本展観覧券が必要)
[定員] 先着80名
[言語] フランス語/日本語の逐次通訳あり
*作家との対談に出演予定のカミーユ・モリノー氏(ポンピドゥ・センター キュレーター)は、急病により来日できなくなりました。対談に代えてオープン記念アーティスト・トークを行います。
[日時] 2011年12月17日(土)、2012年1月7日(土)、2月18日(土)、3月3日(土) 14:00〜14:30
[集合場所] 金沢21世紀美術館 レクチャーホール
[料金] 無料(ただし、本展観覧券が必要)
[日時] 2011年12月17日(土)11:00〜
2012年1月7日(土)11:00〜
2012年3月3日(土)11:00〜
[対象] 子どもから大人まで
[集合場所] レクチャーホール前
[料金] 無料
[日時] 2012年2月18日(土)16:00〜
[集合場所] モニーク・フリードマン展会場(展示室11前)
[料金] 無料(ただし、本展観覧券が必要)
[日時] 2012年2月26日(日)15:00〜16:00
[集合場所] 金沢21世紀美術館 レクチャーホール
[料金] 無料(ただし、本展観覧券が必要)
[対象] 子供から大人まで
円形の展示室の壁面全面に約800枚の薄い紙を留めたインスタレーション。来場者の動きや空気の流れによって紙は浮き上がり、無限の動きを見せます。紙の奥の壁面にはごく淡い色彩が施され、紙がめくれ上がった瞬間に、もしくは薄い紙を透して、かすかな色が見る者の知覚を刺激します。紙の音は来場者の声や物音と混じり合って「ざわめき」を生み、目に見えない気配までをも感じさせます。2008にブリュッセルのラ・ヴェリエール(エルメス財団)で発表し大きな注目を集めた《ささやき》(Whisper)を当館の展示室にあわせて展開させた新作です。
黄色を基調としたいくつかの画面(区域)が14. 5メートルにもわたって連なる作品が通路に展示されます。素材のターラタン(糊付けした目の粗い薄地の布)は、絵画制作に使用する顔料を用いてフリードマンの手で微妙な色調に着色されています。透けるように薄いターラタンは、軽やかに重なり合い、揺れながら、来館者の目を捉え、次の展示空間へと導きます。
当館の中でも特徴的なスペースである、光庭(中庭)を横切るガラス張りの通路を、フリードマンは大胆にも作品に転換しました。20色以上の色彩の正方形から成るフィルムシートがガラスのトンネルを覆い、そこを通る来場者の体に色のシャワーとして柔らかく降り注ぎます。また、色は通路を超えて光庭や屋内の床や壁へと映り込み、来場者に新たな空間体験を促します。刻々と変化する太陽の位置やその日の天候も取り込む本作は、作家がこれまで追求してきた色と光の表現の新しい可能性を体感する場となるでしょう。
作家が近年手がけてきた、ターラタンを用いた新作インスタレーションです。展示室14の作品《ざわめき》とは対照的に、赤く染めたターラタンのレイヤーが展示室の壁面全体を覆い、来館者を濃密な色彩の渦に包み込みます。作家によって微妙に異なる色合いの赤に染められたターラタンは、3層に重なり合あってモアレのような効果を生み、見る者の感覚や記憶を深く揺さぶります。
1980年代後半から最新作まで、厳選したフリードマンの絵画作品9点により、作家の表現活動の核を成す絵画制作のエッセンスを紹介します。カンヴァスの下に紐や小枝を置き、顔料とパステルの塊によって、思いがけぬイメージを表出させた最初のシリーズ「ナージュの婦人たち」から、同様の技法により大型の正方形の画面で単色の表現性を追求した「輝き」シリーズ、それを白一色という極限に突き詰めた「白亜」シリーズなどに加え、最新作の《季節—ボナールとともに》まで一堂に展示します。
All images:
「モニーク・フリードマン展」展示風景
撮影:豊永政史
1943年タルヌ県ナージュ(フランス)生まれ。現在、パリ、スナント(フランス)在住。
トゥールーズ美術大学及びパリ美術大学で学ぶ。後に政治活動に傾倒するが、1974年に新しくスタジオを構え、制作活動を再開。インド、オーストラリア、アメリカ、日本など、世界各地を旅し、様々な文化環境からも刺激を受ける。色と光の表現を狭義での絵画の枠を越えて探求する。近年は大型のインスタレーションや、建築と一体化するようなコミッション・ワークも手がけている。ポンピドゥ・センター(パリ国立近代美術館)など、重要なパブリック・コレクションに作品が収蔵。マティス美術館(2006年、ル・カトー・カンブレジ、フランス)やエルメス財団ラ・ヴェリエール(2008年、ブリュッセル、ベルギー)での個展や、話題を呼んだポンピドゥ・センターの「彼女たち@ポンピドゥ・センター」に参加。日本では、解体前の在日フランス大使館の旧庁舎を舞台に繰り広げられた企画展「ノーマンズランド」展(2009-10年)への参加が記憶に新しい。2009年、レジオン・ドヌール勲章受章。
アジア圏の美術館では初めての開催となるフリードマンの個展。ついに、その展覧会カタログ『モニーク・フリードマン』が刊行されます。
気鋭の写真家 豊永政史が撮り下ろした多数の展示風景や、作家へのインタヴュー、テキストとともに同展を巡る充実の1冊です。
詳しくはこちら
金沢21世紀美術館 [公益財団法人金沢芸術創造財団]
読売新聞社、美術館連絡協議会
INSTITUT FRANÇAIS
フランス大使館、ライオン、清水建設、大日本印刷、損保ジャパン
JCDecaux、GLACE CONTROLE、ボジェナ・ギャルリ