展覧会の特徴 | ||||
1.ターナー賞受賞作家であるグレイソン・ペリーの日本初の個展 2003年にイギリスの現代美術の最高賞であるターナー賞を受賞し、現在、イギリス現代作家の中で最も注目すべき一人として評価が高まるグレイソン・ペリーの日本初の個展である。2000年以降、オランダ、イギリス、アメリカの美術館で大規模な個展が続き、高い評判を集めた本作家を日本で初めて紹介する。 2.ジャンルを横断して展開する作品世界の紹介 「陶芸」「手芸」「現代美術」などの美術システムや、ジェンダーなどの枠組みを飛び超えたペリーの作品を紹介する。現在、非常に手の込んだ陶芸作品を多く手がけつつ、写真、版画、彫刻、キルトやコスチュームのデザインなど、メディアを横断した制作活動を行う本作家の多様な活動を振り返り、その表現世界を展観する。 3.初期の作品から新作まで網羅し、作家の全ぼうに迫る 活動初期1980年代前半の貴重なフィルム作品やコラージュ、彫刻作品等、90年代から近年までの陶、彫刻、映像、キルト、タペストリー、コスチューム、写真、版画に多数の新作を含め、約70点という大規模なスケールで作家の全ぼうに迫る。 4.多数の新作と金沢ならではのインスタレーション 本展に向けて制作された多数の新作の中でも、特に、社会格差の現実や大衆文化についてのメッセージが込められた、高さ約1.5メートルの巨大な壺作品や、「祭壇」のテーマで制作された新作インスタレーションなどは、ペリーの新しい展開を示す作品として必見である。 5.見る者の価値観を揺さぶる、強烈なイメージとメッセージ ペリーの作品は、社会や家庭内の暴力、偏見、性的抑圧、大衆文化や信仰、自己とは何であるかなどのテーマに関して、ユーモアやファンタジーを交えつつ、強烈な視覚性とメッセージ性とで見るものに迫る。女装癖を持つペリーは、自身が女装した姿をしばしば作品の中に登場させるなど、作品に自伝的要素を込めつつ普遍的な問題を浮かび上がらせる点が特徴的である。 |
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