プロジェクトについて
【コンセプト】
 日比野克彦アートプロジェクト「ホーム→アンド←アウェー」方式(会期:2007年4月〜2008年3月20日(木・祝))は、2007年度に金沢21世紀美術館が実施する、 〈金沢若者夢チャレンジ・アートプログラム〉の中心として展開するプロジェクトです。〈金沢若者夢チャレンジ・アートプログラム〉は、スウェーデンのストックホルム近代美術館が 高校生向けに実施している教育プログラム「ゾーン・モデルナ」をモデルにしたもので、十代後半以降の若者に芸術活動参画の機会を提供し、ニート支援も視野に入れた若者の人間形成への 貢献を目的とした事業です。
 日比野克彦アートプロジェクト「ホーム→アンド←アウェー」方式の最初のプロジェクトとして始動する「明後日(あさって)朝顔プロジェクト21」では、 美術館を舞台に幅広い年齢・職業の人々が、「朝顔」を通じて作家と様々な活動を展開しながら自分を発見し、多様な人々と出会い、それぞれに新しいつながりをつくり出していくことを 目指しています。外周約350 mの金沢21世紀美術館の建物を、金沢市内と全国から集まった約2000株の朝顔が覆うという前代未聞の壮大なプロジェクトです。

《莇平(新潟)でのプロジェクト風景》 2005年
 「朝顔」は、日比野が「越後妻有アートトリエンナーレ」に参加した際、地元の人々と共同作業をするうえで見出した素材です。日頃アートと接する機会がないという人々が、 「お客様を迎えるために」と花を飾ってくれた気持ちを、日比野がアートプロジェクトへと発展させました。廃校となった校舎の屋根まで朝顔がのぼっていく、 という共通のイメージに向かって、人々は朝顔を育て、朝顔は秋に種を残し、その種は日比野とともに移動し、水戸や岐阜で芽を出しました。
 今年、全国各地で育った朝顔が金沢21世紀美術館で花を咲かせます。このプロジェクトによってまかれた種は、地域のあちこちで芽を出し、人々の交流を生み出していきます。 「朝顔」は〈金沢若者夢チャレンジ・アートプログラム〉のコンセプトの象徴的なツールとなることでしょう。

【スケジュール】
 種まき、苗の植え替えといった、朝顔を育てる一連の作業を通じて、誰もが気軽に美術館に足を運ぶ機会を作ります。 7月から8月にかけて、金沢21世紀美術館の透明な外壁を朝顔が覆う光景が見られる予定です。建物の外からだけでなく、中からも朝顔を観賞できるのは、 金沢21世紀美術館ならではの見どころです。秋には種とりのイベントも実施し、全国各地からの来館者、地元の人々が種を持ち帰り、来年の夏には全国で朝顔が芽を出すイメージを共有します。
5月上旬      種まき
5月18日(金)  苗植え式
7−8月      朝顔開花
11月中(予定)  収穫祭(種とり)

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