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  過去の展覧会履歴
21th Century Museum Of Comtemporary Art, Kanazawa DesignGallery Exihibition
2007年4月14日(土)~6月3日(日) LAST SUPPER ラストサパー
午前10時~午後6時(金・土は午後8時まで)
閉場日:毎週月曜日(ただし4月30日は開場)
 
展覧会について
新居幸治プロフィール
LAST SUPPERについて
「コレクション・最後の晩餐」
主な展示作品
関連イベント
 
■主催: 金沢21世紀美術館 [(財)金沢芸術創造財団]
■協賛: 資生堂 株式会社 七彩 富士木工株式会社
■協力: エスペランサ靴学院 大山有限会社 SOLBIATI
有限会社叶
 
LAST SUPPER ラストサパー 6月2日(日)14:00~15:00 モデルパフォーマンスの参加者募集!!
 
展覧会について
本展は、2004年の開館以来、金沢21世紀美術館デザインギャラリーにおける初めてのファッション展となります。ピノッキオのイメージからデザインされた12着の服は、見ているだけで楽しさが伝わってきます。
そして、このコレクションの特長は、12着それぞれの服に個性的な椅子が添えられていることです。日本で建築を学んだのち、ベルギー、アントワープでファッションを学んだ新居さんは、洋服と建築は延長線上にあり、両者をつなぐものが椅子であると考えます。
『最後の晩餐』の食卓の風景をイメージしながら配置される12着の服によって、住むこと、着ること、食べること、つまり衣食住をテーマにしています。新進気鋭のデザイナーとして注目される新居さんのコレクションを日本で初めて公開します。
新居幸治プロフィール
略歴> 1975年東京都生まれ。
多摩美術大学建築科卒業。アントワープ王立アカデミーファッション科卒業。
展覧会歴> 2006年「新居幸治:LAST SUPPER」(アントワープ王立モード美術館)
「LAST SUPPER」は、ファッション雑紙「+1MAGAZINE」(HOGESCHOOL ANTWERPEN、ベルギー)、「FUDGE」(NEWs PUBLISHING、日本)等で紹介される。
LAST SUPPERについて
まるで物語のなかに紛れ込んだかのようなカラフルでチアフルな新居幸治の服は、ピノッキオのイメージから作られている。とんがり帽子やほかほかの靴下。つま先の大きな靴。そして、これらの服が特別なのは椅子が必ずセットになっていることにある。椅子があって初めて服が完成している、あるいは、椅子を着るために服があるような感覚。
多摩で建築を専攻していた新居は建築の延長線上で服を捉える。それは構成的な服ということではなく、服を住居や家具と同一線上に考えていくということ。家具がやがて服になり、服がやがて家具になり家になるような、柔らかな連なりである。これが舞台であれば、それぞれの衣装は引き立つようにデザインされるであろうが、新居の洋服はひとつひとつは強烈に個性的であるが、それぞれの椅子に座れた、服を着たまま家具に溶け込んでしまうような心地よさをもたらすに違いない。
「LAST SUPPER」は、服は「ピノッキオ」から、インスタレーションはレオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」をイメージしながら、ファッションを単独のものではなく「衣・食・住」の関連のなかで生活の一部としてとらえていく。「LAST SUPPER」は、着ることの意味を改めて考えさせてくれるだろう。
「コレクション・最後の晩餐」
このコレクションはレオナルド・ダ・ヴィンチ「最後の晩餐」と、カルロ・コロッディ「ピノッキオ」のイメージを結び合わせたものである。

「最後の晩餐」は13人が一列に並び座っている。キリストの時代には人々は床に座っている中世様式に置き換えた。自分にとってこの事は横たわる事から立ち上がる工程を想起させた。それは猿が人間へと進化していった行程のように。これらの事から座るという行為は横たわる事と立つ事の中間に位置すると考えた。

二つめのイメージ「ピノッキオ」は木の体を持ち人間として不完全だ。ピノッキオは丸太から形を変え、彼が意志を学び、心を手に入れた時に完全な人間となる。それはまるでイスが座った人の体に合った時にイスとして完全に機能するように。あるいは洋服が着た人の身体に合い服として機能しているように。

このコレクションはイスと皮で作られた20世紀のデンマーク家具からの影響を受けている。オーガニックな曲線は人間の輪郭に沿っていく。私は洋服に革を用いイスに木を用いることで物理的、そして精神的に人間の骨が伸びイスが形成されるというイメージを作りたかった。洋服のデザインはコロッディの本の中にある昔のイラストからヒントを得た。

日本には衣食住という言葉がある。それは人間が生きるために必要な生活の要素を表す。「ピノッキオ」からのイメージとして衣、「最後の晩餐」のイメージとして食と座ること、すなわち住を組み合わせる事で衣食住が成立する。

これから先、人間が欲望を満たすために物が増え続ける流れがある一方で、生活から無駄をなくしてゆく、という形もまた大きな流れとなるだろうか。それらの大きな流れの中で、「イス」という物、「座る」ということが中立性を持ち続ける事で、これからの時代の流れを見届けられるのでないだろうか。
新居 幸治
主な展示作品
Miss Diamond
Miss Diamond
  Miss Spiral
Miss Spiral
関連イベント
2007年4月14日(土)随時 「モデル・パフォーマンス」
展示された服を着たモデルが、実際に館内を歩いたり、展示を見たり、
カフェにいたり…衣・食・住をテーマにしていることから、
ファッションショーのような形式をとらず、日常のような自然な形で衣服を見せます。
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