トーク

自治区 05 トーク・プログラム〈In a Grove〉

チウ・ジージエ( ヴェネチア・ビエンナーレ2017 中国館ディレクター)「歴史的事件によって作られる個人」

2017年7月22日(土)

自治区05はトークプログラム〈In a Grove〉の第3回として、中国の現代美術作家であるチウ・ジージエ(邱志傑、1969-)をゲストとしてお招きします。チウ・ジージエは、新しい時代の中国美術を担う世代として、民主化が急速に進んだ中国においてシニカルでポリティカルな視点を持つアーティストの一人です。当館で2015年に開催された展覧会『誰が世界を翻訳するのか』では5点の作品を出品しました。それらは中国の近代化記念碑ともいえる「南京橋」をテーマにプロジェクトとして取り組んだもので、南京橋から投身自殺が繰り返される現実に向き合った経験を元にしています。場所に関わる歴史の密度と複雑さに焦点を当てて、現実の直視が過去の探求と未来の想像によって成り立つという彼の示唆は、不確実な未来を感じさせ、現代に生きる人々の時代の感覚を鋭く取り込んだものとして評価されるでしょう。また中国人としてのアイデンティティを追求する彼の真摯な姿勢は、価値観がめまぐるしく変化する時代に生きるわれわれ日本人にも新たな発見をもたらすに違いありません。
 今回のトークプログラムでは、自身のこれまでの創作活動をはじめ、現在開催中のヴェネチア・ビエンナーレにおいてキュレーターをつとめた展覧会“Continuum – Generation by Generation”についてお話しいただきます。

パフォーマンス

芸術交流共催事業

百景社『銀河鉄道の夜』ツアー 金沢公演

2017年6月30日(金) - 2017年7月2日(日)

百景社の『銀河鉄道の夜』は、宮沢賢治の書いた言葉をほぼそのまま使いながら、小説の言葉をいかに演劇という立体的な、舞台空間に立ち上げるかを考えてつくった作品です。そのために、設定を原作と少しだけ変えています。百景社の『銀河鉄道の夜』では、一人の男の子が寝ているところから始まります。もしかしたら彼は、友達を亡くして、泣き疲れて眠ってしまったのかもしれません。そこに、もう一人の男の子が現れて、物語は動き始めます。

 原作の『銀河鉄道の夜』では、ジョバンニの通う学校や家、町並みから銀河へと、様々に舞台が移り変わって行きます。さらに、「星めぐりの歌」(作詞・作曲:宮沢賢治)の他、様々な音楽が印象的に登場します。これらの原作のイメージが、舞台美術や音響、照明、俳優の身体を通して、いかに舞台上に繰り広げられていくのか。劇場にいながら広大な銀河を、登場人物たちと一緒に旅しているような感覚で楽しんでいただけたらと思っております。